ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491701hit]

■いろいろあらあないろいろね/映画『火山高』/映画『黄泉がえり』/『爆笑問題とウルトラ7』(爆笑問題ほか)
 娘の出産で命を落とした母親が、年老いた夫と美しく育った娘の元に帰ってくる。
 「現象」は次々と起こりつづける。川田はそれらの家族から話を聞くうちに、ある原因に思い至る……。

 通常、こういった「蘇えりモノ」は主人公が一人、というのが定番なのを、本作が「集団現象」として描いたのは新機軸。ただ、これはやはり諸刃の剣で、設定、演技者の違いで、それぞれのエピソードに出来不出来がある。
 もっとも秀逸なのは、歌手・RUI(柴咲コウ。もっともこの映画の中ではあくまで歌手「RUI」だ)の話なんだけど、どこがどういいかもネタバレになるんで書けません。でもラストのRUIの歌は、これだけでも映画を見てよかったと思えます。
 イジメ少年のエピソードも、演じている市原隼人が実に自然な存在感を出していて胸を打つ。
 反面、臭い芝居がマイナスとなって弱くなっちゃってるのが、要にならなきゃいけないはずの、草K剛のエピソード。草K人気でヒットしてるんだろうから、あれでも感動した人には悪いんだけど、こいつが徹底的にバカで卑怯者で、感情移入が全くできないダメ男なのである。こういうやつって(だからネタバレになるから説明できないんだよう)見てるだけで不快感、感じませんか。まあ、もう少しうまい俳優が演じてればまだマシだったんだろうけれど、からっペタだからなあ。
 竹内結子は『リング』の頃は「この人伸びるんじゃないかなあ」と期待してたんだけれど、なんか普通のオバサンっぽいお姉ちゃんになっちゃったね。でも口元がメグ・ライアンに似てるから(異論は受け付けません)、「癒されたい」男でファンになったやつって、多いんじゃないかなあ(^o^)。
 でもまあ、幕の内弁当みたいな造りになってるから、好きなオカズが二つ三つあれば、合成着色料使いまくりの福神漬けが入ってても許せるってところかね。


 映画館を出る時に、チラシを取っていこうとしたら、しげが私を無視してサッサと出ていこうとする。夜も遅いし、しげに先に行かれてしまったら、私は駐車場のどこをどう歩いて行けばいいか、まるで見えないのだ。
 また、私の視力のことを忘れているな、コイツ、と思ったらカッとなり、また口ケンカになってしまった。いい加減、こういう下らないケンカなんてしたくはないのだが、その原因を作ることをしげがどうしてもやめてくれないのだ。情けなくて涙まで出てくる。どうしてこいつは自分から結婚したい、私の世話をさせてくれと頼み込んできておきながら、私をないがしろにしてコバンザメのようにたかることしかできないのだろう。
 しかも記憶力に欠陥のあるこいつは、私が怒る理由について何度も何度も説明し、そのたびに納得して謝るくせに、次の日になると「怒られた」事実だけを覚えていて、自分がどれだけワガママだったかを忘れて、同じ失敗を繰り返すのである。
 ああ、しかしこれがキャナルだったら、しげがサッサと先に行っても駐車場までは明るいから、こんなに激昂することもなかったのだ。
 じゃあ、悪いのはトリアスに行こうと決めた私か。いや、確かに私が悪いのはその通りなのだが、それは映画を見る場所を決めたことではなくて、しげに「期待」をしてしまったことなのである。気配りが出来ないのはもう諦めたから、せめて人を無視するのだけはやめてもらえないか。それとも、その程度の期待もさせてもらえないのか。

 鬱である。

  
 爆笑問題ほか『爆笑問題とウルトラ7』(新潮文庫・460円)。
 以前、『対談の七人』のタイトルで出された単行本の文庫化。これ、単行本で買ったかどうか思い出せないので、改めて感想を書く。もし以前書いたことがあるような内容があっても、そこんとこしどうかご容赦願いたい。最近、ホントに記憶力落ちてんのよ。
 原タイトルは『荒野の七人』か『黄金の七人』あたりをモジったと思しいが、読者には意図が伝わりにくいと判断されたのだろう、あっさりと改題。けれどコレ『ウルトラセブン』のモジリのつもりなのかね。やっぱり意図は伝わりにくいと思うけど。

[5]続きを読む

02月14日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る