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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ラブラブブラブラ/『逆説の日本史6 中世神風編』(井沢元彦)/『バロム・1』1巻(さいとう・たかを)ほか
実はまあ、そっちのニュースはどうでもよくて(^o^)、「やったぜ!」と思ったのは短編アニメ賞候補に、山村浩二監督の『頭山(あたまやま)』が含まれていたことだ。昨年度の文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門優秀賞や、毎日映画コンクール大藤賞候補にも選ばれていて、この日記でも以前に「見たいぞぉ〜!」と叫んでたものだったが、これでDVD化への道が開けたと思うんである。この手の短編アニメってなかなかDVDにならないからねえ。
朝、体調が優れず、仕事に1時間遅れて出勤。
ともかくもう、休むのだけは避けようと思ってるんだが、具合が悪いときは悪くなっちゃうんでどうしようもないのである。
仕事自体も遅々として進まず。定時に退出してさっさと帰宅、あとは寝たきりなんでたいして書くことなし。
井沢元彦『逆説の日本史6 中世神風編』(小学館文庫・690円)。
鎌倉新仏教の展開から、鎌倉幕府の滅亡までを、井沢さんお得意の「言霊信仰」を絡めて説いていく。
これも細かく感想を書いてったらキリがないから、面白かったところをピックアップ。さてどこでしょう。
もちろん、「元冦」ですね。ウチのパソコン、こんな常識的な字も出しやがらないんですが、そんなに中国やモンゴルに媚び売りたいんでしょうか。
あだしごとはさておき。
博多で有名な元冦のヒーローが二人いる。亀山上皇と日蓮で、この二人のどでかい銅像は、今も博多の東公園に立って、中国や朝鮮の侵略から博多を守るべく沖を睨みつけているのである。
日蓮がなぜヒーローとなったか、それはもちろん彼が「元冦を予言し」「祈念によって神風を吹かせ元軍を撃退した」という「事実」にあるのだが、もちろんそんなのはただの偶然であろう、と私は考えていた。
ところが井沢さんは「偶然」どころか「予言は外れていた」とまで説くのである。すなわち、日蓮の予言は、簡単に言えばこういうことである。「邪教を捨て、法華宗を信じないと、外国から侵略を受け、日本は滅びるぞ」である。でも、時の鎌倉幕府は、法華宗を是とはしなかった。つまり、日蓮の予言が当たるのなら、「日本は滅びていなければならない」のである。
……あ、そうじゃん(゚゚)。今の今まで気づかなかったなあ。「外国が侵略」までは当たってたけど、後半はハズレ。「神風」は日蓮の意志と関係なく吹いちゃってたのである。実際に日蓮は、自分の予言が外れたことを知ってショックを受け、病気になって死んだんだと。ご本人はどうやら本気で自分の予言が当たると信じこんでたらしい。
その点では日蓮さん、エセ宗教の詐欺師とは全く性格を異にしているのだけれど、もしも友達だったらどうにも困った、迷惑な人ではあったろうなあ。念のために付け加えておくと、法華経の思想自体は「宇宙全体が幸福にならない限り個人の幸福はありえない」という、別に悪くはない考え方である。戦前の日本のファシズムに利用されはしたけどね。
マンガ、さいとう・たかを『バロム・1』1巻(リイド文庫・600円)。
21世紀に入って、『バロム1』がアニメで復活しただけじゃくて、原作まで復活するとはビックリだねえ。しかも文庫だよ。2、3年前に、やたら分厚い単行本上下巻(各巻2667円!)で出た時に買わなくてよかったなあ。
知ってる人は知ってるけれど、この『バロム1』がなかなか単行本にならなかったのにはわけがある。敵の悪の魔人、「ドルゲ」って名前がドイツ人の名前に実在してたそうで、留学生のドルゲくんが学校で苛められ、それが理由で番組自体も封印、再放送がされなくなってしまった、というものである。なんだか都市伝説っぽいけれども、さいとう・たかを自身が「ゾルゲってのがいることは知ってたからドルゲに変えたのに、なんでそいつまで実在してやがるんだ」とクサしてたから本当だろう。ここに来てやっと出版されたというのは「名前の偶然の一致くらいいいじゃん」という気持ちにドルゲさんたちも寛容になったのか、その程度のことで苛めるバカが減ったのか。後者だったらいいんだけどな。
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02月12日(水)
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