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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■江川卓>○○○/CD『ちょんまげ天国』/DVD『ハレのちグゥ』4巻/『ほしのこえ』/『オトナ帝国の逆襲』
そんな中でまさしくテレビならではの時代劇の魅力を体現していた代表的な役者が杉良太郎だったというのが、良くも悪くもテレビ時代劇の質を決めてしまったのだ。このCDの中でも杉良の出演作が『水戸黄門』『遠山の金さん』『新五捕物帳』『大江戸捜査網』『文五捕物絵図』と五つも入っていることが象徴的だ。最初の主演作である『文五』こそ、松本清張原作(『張込み』の時代劇化もあり!)・倉本聰脚本・和田勉演出と重厚だったが、すぐに「軽み」だけの役者になって行く。テレビにはじっくり目を離さずに齧りつくように見なければならないドラマより、斜め見のできる軽さの方が求められていたのだ。
それでも我々は「時代劇」に拘った。
水戸黄門が、遠山金四郎が、銭形平次がいかに代変わりしようが、石坂浩二黄門にも橋幸夫金さんにも風間杜夫平次にも付いて行ったのだ。月形龍之介や片岡千恵蔵や長谷川一夫に比べれば見る影もない彼らに、込み上げる思いを抑えながらエールを送っていたのだ。そんな過去の自分を思い返すと、なんて健気だったんだと感心するほどである。
だから私はたとえ役者としては里見浩太郎のほうが杉良太郎より上だと思いつつも主題歌となると「水戸黄門は杉良バージョンでなきゃ」、と思うのである。それは私が最初に「嫌いだけど好き」になった時代劇ソングにほかならないからだ。……あおい輝彦になるともうどうでもいいんだけどね。
ペリーさんにはぜひとも第2弾を出してほしい。そのためにはまずこの一枚目が売れねばならんのである。時代劇ファンは買おうね。
肩を落として帰って行った鴉丸嬢に同情しつつ、他のCDやDVDを片っ端からかけまくる。
CD『クレヨンしんちゃん どうよう「きけばぁ〜」』。
CD屋を3軒回ってやっと見つけたやつだけど、評判は聞き知ってたのでほしくてたまらなかったのだ。
しんのすけ(矢島晶子)の歌う『せんろはつづくよどこまでも』『いぬのおまわりさん』『おなかのへるうた』『やぎさんゆうびん』『ふしぎなポケット』『おもちゃのチャチャチャ』。
みさえ(ならはしみき)の歌う『バナナのおやこ』『おはなしゆびさん』。
ひろし(藤原啓治)の歌う『おうまはみんな』『ごひきのこぶたとチャールストン』。
園長先生(納谷六朗)の歌う『おおきなふるどけい』。
アクション仮面(玄田哲章)の歌う『てのひらをたいように』。
このラインナップを見て心を動かされないオタクがこの世にあろうか。ちゃんとそのキャラクターになりきって歌ってくれてるんだよねえ、役者のみなさんの底力を感じさせてくれる名演揃い、特に納谷さんの『ふるどけい』はマジで涙もん。この衒いのない歌いっぷりを肌で感じてしまうと某カバー曲は聞けなくなってくるね。
それでも文句をつけさせてもらえれば、参加声優さんが5人って少なすぎるよね。『てのひら』、アクション仮面でも悪くないけど、普通に考えればこりゃ当然「春日部防衛隊」でのコーラスでしょう。園長先生以外の先生たちの歌もほしいし、絶対納得いかないのはどうしてぶりぶりざえもんにこの時歌わせなかったかってことだ。塩沢兼人さん亡き今、この夢は永遠に叶えられない。
こういう企画モノを嫌う人もいるけれど、私はちゃんとキャラクターを大事にしてくれるなら全然オッケーなんである。若い声優ファンと意見が合わんな、と思うことが多いのは、その声優さんが歌ってりゃキャラクターイメージに合ってなくても平気って人が結構いるからなんだよね。
このCDと一緒に、これまでのテレビ・映画の主題曲ばかりを集めたCD『ザ・ミレニアム・オブ・クレヨンしんちゃんベスト・ヒット・シングル・ヒストリー』も探したんだけどどこにも置いてなかった。新バージョンが出るの待つしかないかなあ。
DVD『ジャングルはいつもハレのちグゥ デラックス』4巻。
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11月23日(土)
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