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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■トイレはなが〜いお友達/映画『ザ・リング』/DVD『北京原人の逆襲』
主人公のジョニー(ダニー・リー)、恋人を実の兄に寝取られて(恋人の部屋に来たらホントに兄貴と寝ているところに出くわすという、公開当時でも泣きたくなるくらい使い古されたシチュエーション)、ショックのあまりバーで飲んだくれてるところを、北京原人ショーで一山当てようという興行主に誘われて、そのまま、北京原人探しの一団に加わる。
……この「ショックのあまり」と「北京原人探し」の脈絡が私の脳内では全然つながらないのだが、一応これが後の展開の伏線になってはいる。
「伏線」なんてものがあるなら、結構脚本は練られてるんじゃないの、と言われそうだが、ところがどっこい、そもそも表題の「北京原人」が、なぜキングコングであるのかがよくわからないのだ(もちろん本物の北京原人は巨大猿などではない)。ヒマラヤにいるのになぜ北京原人と呼称されているかはもっとわからない。冒頭のシーンでチベットの村を破壊するのだが、なぜ破壊してるのかも全然わからない。分らないが説明なんかは全くないので、見たまま納得するしかないのである。北京原人と今の中国人につながりがあるのかどうかは知らないが、もしそうだとしたら、今の中国人は古代人の超科学技術でミニサイズにでもさせられたのであろう。
なぜか雪の殆どないヒマラヤを行軍する一行(^_^;)、興行主はジョニーをヒマラヤ奥地まで連れてきておきながら、あまりに行軍が厳しく、すぐにネをあげる(殆ど軽装で来てるからじゃないのか)。もっとも、厳しいと言っても、いかにも浅い川を象で渡ってたら、引いてた車が座礁するとかその程度。気のせいかもしれんが、なんとなくあの象、インド象じゃなくてアフリカ象に似てたような(^o^)。シェルパもなんとなくアフリカっぽいしなあ。ドラマ展開をアメリカのジャングルものに求めてるからそうなっちゃうんだろうなあ。
トラに襲われたシェルパを無残にも射殺したりしておきながら、ついには「北京原人なんていないんだ!」と叫んで、シェルパともどもジョニーを置き去りにして逃げ出す興行主(ヒデエ)。何しに来たんだ。
その直後にジョニーもトラに襲われるのだが、間一髪、彼を助けたのが女ターザン・サマンサ(エヴリン・クラフト)。もちろん金髪のグラマーである。子供のころ飛行機事故で墜落してそれ以来ジャングルで暮らしているので、英語はカタコトしか喋れない。けれどビキニのブラを付けてて後ろはホックで止めている(^o^)。トラさんは実はサマンサのお友達なのでした(トラを投げ飛ばすところは人形だけど、絡みの大半にモノホンのトラを使っている。スゴイぞサマンサ!)。
サマンサの案内で北京原人とも出会うジョニーだが、なぜかすぐに香港に帰ろうとはせず、サマンサと愛欲の生活を送る(おいおい)。サマンサを育て愛していた北京原人は、当然嫉妬して「うお〜うお〜!」と叫ぶのだが、これもサマンサの望むことならと、父親の心境で肩を落として身を引く。……そこまでの知性があるならなぜ暴れてたんだ北京原人。
ヘビにフトモモの奥を噛まれたサマンサが(そんなに油断しててよくジャングルで生活できてたな、こいつ)、オルガス……ああ、いや、苦しみの声をあげて身をくねらせているのをどうすることもできずに呆然としているジョニーの前に、この北京原人が薬草を摘んできてハラハラと落としてあげたりするのだよ。いい奴だぞ北京原人! しかも薬草学の知識まである! だからどうして暴れてたんだ!
で、そんな北京原人を香港に連れていけばスターになれるぞ、とサマンサをだまくらかして、大型船に乗せて(インド洋から東シナ海を回ったんだろうな。エラい遠回りや)香港に帰るジョニー。途中、嵐で岩に乗り上げた船を、北京原人が岩を押して助けてやるエピソードあり。普通、こういう巨猿ものは麻酔で眠らせるのだが、この北京原人はいい奴なので、鎖で縛りはしても、麻酔を打つ必要はないのだ。だったらやっぱりどうして暴れ……(-_-;)。
興行主とも再会して、北京原人はトラック数台との綱引き勝負などのショーを演じさせられる。トラックの数、ほんの数えるほどしかないが、北京原人、意外と弱くて負けそうになる。このあたりの描写も、北京原人に同情してもらおうというニクイもの。
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11月02日(土)
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