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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■サルでもわかる『ハリポタ』/『パワーパフガールズ』2巻(クレイグ・マクラッケン原作)ほか
 第1話、「アブないテレビゲーム」で、モンスターに破壊されるタウンズビルの街を見ながらユートニウム博士のいうセリフがいい。
 「銀行が襲われた! ポーキーオークス幼稚園が襲われた! でもそんなことより許せないのはアンチョビ工場が襲われたことなんだ!」
 ……あ〜、そんなに好きですか、アンチョビ。
 解説によれば、アンチョビはアメリカじゃ人によって好き嫌いがすごく激しい食材らしい。塩辛くてサカナ臭くて。
 てことは、博士ってやっぱりちょっと偏ったシュミの持ち主らしいね。

 モジョが妖精に変装する話とか、ビジュアル的にすごい話も収録されてるんだが、圧巻は第4話の『おいでよハッピーランド』。
 バブルスが夢中になってる子供番組の『ドクターポッポのハッピーランド』、この番組が急に「おカネを送ってちょ! よい子のみんな!」とヘンなキャンペーンを始める。実はドクターポッポは悪人だったのだが、それに乗せられたバブルス、街中からおカネを盗んでスタジオまで運んで行く。
 それをたしなめるブロッサムのセリフが、ユメもチボーもないったらない。
 「バブルス!? ここにあるものは全部作り物なのよ! ドクターはね、俳優がお芝居してるだけなのよ!」
 あー、なんだかオタクに聞かせたいセリフですねー。『サタデーナイトライブ』でスタトレイベントに集まったトレッキーズに向かって、ビル・シャトナーが「夢から覚めろ!」って言ったギャグを彷彿とさせるねえ。
 「子供番組なんかいい加減で卒業しろ!」ってブロッサムに言われちゃコタエるよな。
 でも、この『パワパフ』のオチがすごいのは、そう言って説教したバターカップとブロッサムが、二人揃ってやっぱり子供番組の『カラテ・カルロのクラブハウス』にハマっちゃってるとこ。
 例えて言えば「『忍風戦隊ハリケンジャー』なんて見るなよ! オトナなら『仮面ライダー龍騎』を見ようぜ!」ってなもんか。……たいして進歩しとらんわ。
 コミカライズだからって馬鹿にしちゃイカンよ、『PPG』ファンならコミックすも揃えるべし。DVDボックスはいよいよ3月13日、『ブロッサム缶』がダッコちゃんつきで発売だ。


 マンガ、駒井悠『そんな奴ァいねえ!!』7巻(講談社・570円)。
 考えてみたらオタク系のマンガの多い『アフタヌーン』にこのマンガが載ってるって、違和感ないのかな。
 ギャグマンガとしても似たようなネタが増えてきてる感じで、ちょっと煮詰まって来てるし。
 ダジャレ率が増えてきてるのも気になるなあ。今更、ダジャレはダジャレ単体ではギャグにならないってのは誰しもわかりきってることだけど、それをギャグとして成立させるためには、そのしょーもなさを他のキャラにどう受けさせるかってとこに作者の技量が現われる。
 それがもう、みんな疲れ切ってるだけだし。

02月08日(金)
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