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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ラーメンファイト!2/映画『ヴィドック』/『萌えろ!杜の宮高校漫画研究部 辣韮の皮』1巻(阿部川キネコ)
こんなキャラをただの伝記もののキャラクターとして描いたって面白くない、つまりは遠山の金さんや鬼平が実在してるのに自由に脚色されてドラマ化されたように、ゴシックミステリーのキャラクターとして、最新の技術で映像化したのがこの映画というわけ。
いや、この映画の撮影に初めて使用されたというウワサの24pHD、この映像解析度のスゴサはどうだろう。『写楽』の江戸の町なんか目じゃあない、10世紀パリの頽廃を、抉るように毒々しく描出していく。
新人監督のピトフ、CFディレクター出身だというが、その映像センスが長編映画でも如何なく発揮されている。エロもグロもナンセンスも、見事に映像美として再現したその辣腕に拍手である。
これはもうぜひとも、『ヴィドック2 死美人劇場』とか、『ヴィドック3 奇形人間の妖奇』とか(タイトルはテキトー)、続々と猟奇的かつ妖美な世界を描いていってほしいものだ。
ヴィドックにはうってつけの俳優、ジェラール・ドゥパルデューの勇姿の再現と、謎の鏡仮面・アルシミストとの再対決をもう一度、というのは、誰もが願うことであるだろうから。
マンガ、阿部川キネコ『萌えろ!杜の宮高校漫画研究部 辣韮(らっきょう)の皮』1巻(ワニブックス・819円)。
あ、イタタタタタタ!
ま、マンガを読んだだけでこんなにグサグサと来るとは……!
先に忠告をしておく。
ココロに余裕のないオタクはこれを読んではいけない。
特にマン研で同人誌作った経験のあるヤツは(^_^;)。
オタクが歩いてきた道、歩こうとしている道、そこで「イタイ」経験をしなかったオタクはいまい。
しかし、それをバネにして、我々は道を切り開いてきた。
言わばその「イタイ」思いは、オタクであるための「通過儀礼」、イニシエーションであったのだ。さながら女性が「ブス」と言われた時から「女」にめざめるように(喩えが外道)、「オタク」は「気持ち悪い」と言われてオトナになるのだ(だから『夏エヴァ』のラストで腹を立てたオタクのみなさん、アナタがたはオタクとしてはまだまだ第一ステージです)。
アニメ『オタクのビデオ』あるいは『コミックパーティ』または永野のり子の諸作。
受難の道を描いた作品はこれまでにもあった。それらは、たとえオタクの「イタイ」姿を描きながらも、最後は「希望」で終わってくれていた。
けれどこのマンガは、某マン研の、現在進行形の物語なんである。ラストがハッピーエンドになるかどうかなんて、まだわからない。
だからイタイ。
ひたすらイタイ。
さあ、オタクはこの痛さにどこまで耐えられるか!
「スキですっ!! つつつきあってくっください!!」
「いやよ 滝沢くんて詩織の抱き枕(通販)抱いて寝てそうなんだもん」
図星だった。
ヒトコマ目からこれだよ。
詩織の抱き枕はないけど……アヤナミの等身大タオルケットなら……。あ、アニメイトで買ったやつ……。
あ、イタタタタタ!
「月子センパイ、イヴって何か予定入ってますか?」
「ん……多分コピー本の原稿をやってると思う……なんかもうすでにテンパっちゃってるんだるんだよねー まあ毎年のことなんだけどぉー(苦笑)」
やっぱそうだよね……わかってた……ボク ホントはわかってましたー!!
この時期 破局をむかえる同人女は多いといいます……
これを読んで笑えない女性が、ウチの劇団には数人いる。
高校卒業してウン年になるのに、未だにこの状況つづいてるらしいし。ホントに人生、それでいいのカシラカシラ。
すんません。
今回、細かいストーリーを引用して説明していったら、私自身、すごく痛いんで、ちょっと控えます。修業が足りんなあ。
一応、あと一つだけ、しげの絡みのエピソードを。
「このマンガで、電車の中でコミケカタログ堂々と広げる女の子が出てくるでしょ」
「ああ、あの天然ボケのキャラね」
「でも隣にいた主人公が、『あの分厚い本が何なのか分るのもオタクだけだから恥ずかしくない』って言ってたじゃん」
「ああ」
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02月03日(日)
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