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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■40歳のロンゲ……髪薄いってのに/『読者は踊る』(斎藤美奈子)ほか
 まあ、視聴者の目を引くためには「ドラマ」作りも仕方ない、という意見はあろうが、斎藤さんの指摘は、そのドラマに、「現代日本人の常識をそのまま過去の社会に当てはめている」という点にあるのだ(もっとも、その指摘は作者自身のではなく考古学者中園聡のものだが)。
 梅原猛の『日本人の精神の故郷』中の「京都の大文字の送り火は弥生の美意識であり、青森のねぶたは縄文の精神である」という何の根拠もない記述に対しての、「では博多どんたくは何なのだろうか。岸和田だんじり祭は。浅草三社祭は?」のツッコミには笑った笑った。
 もちろん、博多どんたくは縄文とも弥生とも「どんたく」の語源となったオランダ語のZONDAG(ゾンターク…休日・日曜日)とももはや何の関係もなく、ただの観光のための祭と化している。
 ジャーナリズムの行う「洗脳」のシステムが、タイトル通り、読者(あるいは視聴者)を躍らせている。少しは頭を冷やせ、というのが斎藤さんの主張だ。
 結果的に、竹内久美子の利己的遺伝子もののように、『トンデモ本の世界』の世界とネタが被っているものもあるが、こういう周辺事情も含めねば、現代の本を批評するという行為はもう成り立たなくなってきているのではないか。
 そう考えると、この本、数ある書評本の中でも群を抜いたものであると言えよう。

 ただ、さすがの斎藤さんもオタク関係の事情には疎いらしく、明らかな事実誤認がいくつも見られる。
 1996年の「死海文書本ブーム」について、「その後アニメの『新世紀エヴァンゲリオン』がらみで再燃した」なんて書いてるが、その後も何も、「1996年」のブーム自体が、前年から始まったテレビ版『エヴァ』の影響なんだけど。
 多分、斎藤さん、映画版の『春エヴァ』『夏エヴァ』しかご存知ないのだ。
 また、桜井浩子とひし美ゆり子を比較して、「アンヌがこれほどの人気を誇っているのに対し、アキコへの思いの丈を語る男は皆無に近い」なんて書いてるけど、巨大フジ隊員に欲情した某氏とか、熱烈な桜井浩子ファンである唐沢なをき氏のことを知らないのであろうか。まあ、知ってるわけないな。
 斎藤さんにオタクなブレーンが付いたら最強になるようにも思うが、別に最強を目指す必要はないし、多分、間違いを指摘されても斎藤さんは訂正なんかしないだろうから、まあ余計なお世話はしないどこう。


 しげ、7時に帰宅。
 「パチンコ客がいねーから仕事がラク」だと。
 日頃はそんなに客が多いんか。って、深夜だもんなあ。
 しげ、速攻で落ちそうな気配だったので、二人でカップソバを食う。
 予測通り、しげ、そのまま爆睡。私は昼間たっぷり寝ているので、まだ全然眠気が来ない。とりあえず大晦日だし、紅白でも見るかなあ、と思って、テレビのスイッチを入れた途端、えなりかずきが『なんてったってアイドル』もどきのヘンな歌を歌っている。
 興醒めして、CSに切り変える。

 CS『ポピーざぱふぉーまー カウントダウンスペシャル』っつーか最終回。
 全39話ってのは長かったのか短かったのか。とりあえず来週からまた再放送するらしいけど。
 DVD発売は告知までされたのにどうなったのかなあ。何か情報流してくれるかと思ったけど全然なかった。
 けれど、コタツに入ってる清水香里とさし向かいで新年を迎えようとは、いかにもオタク(^_^;)。こんなやつそうそういまいと思ったが、あとで『ポピー』のファンページ検索して見ると、同じことやってるヤツが結構いたのだった。
 ううむもポピーファン、侮り難し。

 そのあと、なんと『ルパン三世』第一シリーズの1話から17話までの放送が始まり、もう何度見たかわからないのだがついつい見入る。
 作画枚数が当時のテレビアニメとしては破格、と大塚康生さんは『作画汗まみれ』で書いてはいるが、それでも『カリオストロ』などに比べると線も動きも粗く見える。にもかかわらず、キャラクターの描出力は、どのルパンよりも傑出している。

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12月31日(月)
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