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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ぷれぜんとってぷれぜんとってそーゆーもんか?/『パンゲアの娘 KUNIE』2巻(ゆうきまさみ)ほか
 そんだけの金があるなら脱税すんなよって感じだが、追っかけのレポーターの方がどうにも見ていてイジマシイ。
 「野村ヒコク〜!」なんて言って怒鳴ってるが、こういう悪辣なヤツを憎悪する気持ちって、実は幸せな人間を妬む宅間被告の心情とたいして変わらんのよ。
「ヒトコトお願いします!」なんて、ホントにバカだもんね〜。裁判前に自分が不利になる発言するわけないっての。
 どんなに悪いやつでも、マスコミ報道を通してみるとみんな被害者に見えてくるからなあ。本当にその罪を償わせたいと考えてるんなら、そんな事件を「面白がる」報道なんかするな。事件を陰で笑って楽しむのは、居酒屋の酔客と“裏”モノの仕事なんだってば。


 アメリカ、ニューメキシコ州の教会で、『ハリー・ポッター』シリーズが焚書にあったとか。
 理由は「若い読者が魔術に興味を持つから」ということだったが、やっぱり宗教関係者にイカレたやつが多いのは、洋の東西を問わないようである。


 マンガ、ゆうきまさみ『パンゲアの娘 KUNIE』2巻(小学館・410円)。
 『廃棄物13号』以来のゆうきさんの怪獣ものってことになるのかな、これは。
 なんだかベムラーを細長くしたような怪獣が出て来たけれど、船を通り抜けてしまったってことは、これももしかしたら「残留思念」なのかね?(^o^)
 考えてみたら、「怪獣が実は思念体」ってのは「イドの怪物」あたりがルーツで、いい加減使い古されちゃってるから、それを『ゴジラ』に持ってきてるってことだけで、なんかゲンナリしちゃったのだな、私は。同じネタなら、たがみよしひさの『滅日』のほうが、ずっと面白いよ。あれも『デビルマン』が相当入ってるけど。
 ゆうきさんのホームページ、『逃げちゃダメかな?』もここ一月以上、全然更新されてないんだけけれど、先月のスケッチブックのコーナーで、今度の新作パトレイバーについて、「押井版とは違うよ」ととの但し書き付きで中身を簡単に紹介している。 
 「まんが版の『廃棄物13号』は“ウルトラシリーズ”の味わい入れてみましたが、映画『WXIII』は“怪奇大作戦”になっていて、まんがよりだいぶ怖い。ちなみに僕はどっちの味わいも好きですが、『パトレイバー』のファンが映画観たらやっぱ怒るかなぁ、とちょっと不安。良い映画にはなってると思うので、公開時には押井守脚本、プロダクションIG制作のフルデジタルアニメ『ミニパト』(かなり面白いらしい)との併映になりますから、こっち目当てにしてでも劇場に来てくれると嬉しいです。」
 もちろん行きますけどね。
 私は押井演出のパトもそうでないパトも両方とも好きなんだが、どちらにより親近感を抱くかと言ったら、やっぱり押井版になっちゃうのだなあ。それは、押井さんが海出した帆場英一と、ゆうきさんの内海課長という、二人の悪役キャラの違いを見てもそうと言える。内海さんも好きだけど、犯罪者としては詰めが甘いんだよな、性格は所詮子供だし。なにしろマンガ版は後藤隊長と帆場が知らずにタッグ組んでたようなものだから、内海さん程度じゃ敵うわきゃなかったのだ。
 『パト1』が好きなのは、後藤さんの「所詮負け戦」みたいな発言がズンと来るからなんだよな。
 こう言っちゃなんだけど、ゆうきさん、ホントに才能を出しきって作品描けたことってまだないんじゃないかと思う。だって、『パト』はやっぱ「ヘッドギア」って枷の中でしか描いてないし。どうしても押井守の影に隠れて、ゆうきさんの姿ってのが映像からは見えて来ないのよ。
 『廃棄物13号』は、パトシリーズの中でも異質だったし、ゆうきさんテイストは随分あったけれど、果たして単体の物語として面白かったと言えるかどうか。特車二課の面々を背後に回して作られた今度の新作が、とり・みき脚本、高山文彦監督の手を入れてどの程度のものに仕上がるか、そこからゆうきさんの資質も改めて浮かびあがって見えてくるんじゃないかと思うんである。
 そういうわけで、今度の映画は奇しくも、押井・ゆうき対決みたいな感じになってると思う。来年の期待したいアニメ映画、あまり多くはないんだけれど、やっぱり『パト3』に期待しちゃうのだ。
 ……『KUNIE』の感想がほとんどないな(^_^;)。



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12月27日(木)
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