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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■中華幻想/『仙人の壷』(南伸坊)ほか
 「さっさと干せ!」と怒鳴りつける。
 ……ああ、ストレスが溜まる。


 CSファミリー劇場、『ファミリー探検隊』の今月のゲストは、仮面ライダー2号の佐々木剛さん。
 大ケガされたこともあったせいだろうけれど、1号の藤岡弘さんと比べても随分老けちゃったなあ。でも、お元気でいらっしゃるだけでも素晴らしいことなんだけどね。
 佐々木さんが撮影中のバイク事故で怪我した藤岡さんの代役として2号ライダーに扮したことは今更紹介するまでもない有名なエピソードだが、他にもいくつか、初めて聞く話があって(まあ、私が知らなかっただけかもしれんが)、面白い。
 仮面ライダー1号は、中に藤岡さん自身が入っていたために、事故が起きたので、一般的には2号ライダー以降はスタントマンが中に入っていたと紹介されることが多かった。
 でも、佐々木さんの話によると、「スタントマンの気持ちもわからないといけない」ということで、サボテグロンと戦ったときを含めて、都合3回、スーツの中に入ったそうである。
 「視界は狭いし暑いし」って、そりゃそうだろう。
 でも、そのスタントマンさんたちも必ずしもベテランばかりとはいかなかったようで(大野剣友会の初期のころなのかな)、エンディングでライダーに倒されて滝壷に落ちていく6人の戦闘員のうち、4人は泳げなかったとか。
 「だから臨場感あるんですよ。腹から落ちてるし」って、それ、下手すりゃ人死に出てるって(^_^;)。
 佐々木さん自身、スタントは積極的にこなしていたのだとか。
 ヘリコプターにぶら下がるアクション(『キイハンター』以来の東映の伝統芸だね)は、地上10メートルの高さで突風に煽られて、死ぬ思いをしたのに、ラッシュを見たら、全部後ろから撮られていて自分だとわからなくて腹が立ったとか。
 こういうウラミツラミも混じった話こそが、人間味があって楽しいのである。毎週『ファミ探』は内容が変わるので、来週はどんなエピソードが出てくるか楽しみである。


 『オンリー・ムービーズ・コム』というウェブサイトで、「映画史上最も恐ろしい悪役」という投票を行ったそうな。
 1位がハンニバル・レクター博士、2位がダース・ヴェーダー、3位がノーマン・ベイツ。
 ……さて、この結果に納得される映画ファンは果たしてどれだけおられるのだろう。
 と言うか、この三人、「悪役」って言えるキャラか?
 「悪役」というからには「善」と「悪」との二項対立があってこそだと思うんだが、レクターとノーマンにはそもそも対立すべき「善」というものが明確な形では存在していない。
 しかもこの三人、次作以降でみんな「いいヤツ」になっちゃうのだ。
 というか、レクター、そのシュミを除けば最初から「いいヤツ」だし。
 ……ノーマン・ベイツのラストなんて、知らない人が多いだろうなあ。『サイコ4』、いっぺんレンタルででも見てみるといいのだ。こんなアホな結末、滅多にないから。
 総じて「悪役」の概念ってのが違うのかなあ、という気がしてしまう。
 純粋な悪役ってのは、ヴァン・ヘルシングに対するドラキュラ伯爵みたいのを言うんである。ちょっといいやつ、なんて妥協があっちゃいかんのだ。
 
 
 漫然と『目撃!ドキュン』を見ていると、失踪したダメ夫の借金を、嫁と姑のどちらが払うかで揉めるという、全くこんなのがテレビの企画としてよく通用してるよなって言いたくなるような、なんとも世紀末的な(まだ百年ほど先だが)どうでもいいような内容。
 そのどうでもよさが好きでこの手の番組はよく見てるのだが、しげが「なんでこんなの見てるの?」と疑問を呈する。
 まあ、わざわざスタジオに呼んでバトルさせるあたり、十中八九、ヤラセだろうな。でも、たとえヤラセだろうと、視聴者は他人の不幸を見るのが大好きなのだ。でなきゃこの程度のダサイレベルの演出で騙されたりするものか。
 世間の知的レベルなんて『渡る世間は鬼ばかり』をいいドラマだと本気で思いこむ程度のものなのだ。
 こういうどうしょうもない番組ってのは、ナンシー関に指摘されるまでもなく、テレビには充満している。

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09月05日(水)
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