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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■『題未定』ってタイトルのエッセイ集があったな/『キノの旅W』(時雨沢恵一)ほか
 だから結婚制度自体、廃止したっていいんだよなあ。「制度」は必然的に差別を生むってこと、我々は歴史から学んでるはずなのに、これだけは温存させ続けてるんだよねえ。結局は男も女も「結婚」って制度に甘えて依存してるんだよ。
 そんな立場に身を置くくらいなら、ずっと独身でいたほうがいいんじゃないか? 男も女も。
 そんなこと言ってると、「じゃあなんでお前は結婚してるんだ?」と、言い返されそうだけれど、成り行きでそうなることもあるんである。
 でも、私だって、結婚した以上は、よき夫であろうと努めてきたのである。つきあいを断ってまで、仕事から早く帰ってきて、しげとの会話の時間を出来るだけ作ったり、休日には家に一緒にいたり、同じ趣味を持ったり。だから、しげも絶対に喜んでいてくれると思ったのに、しげは私が「優しくない」と文句ばかり言うのである。しげは絶対におかしい。むりやりにでも、病院に連れていくべきなのだろうか?

 ……あれ?


 夜、鈴邑くんから突然電話があり、脚本についての打ち合わせがしたいとのこと。
 と言っても時間はもう9時。さすがに明日もまだ仕事があるのに、下手すりゃ夜通し討論って状態には耐えられない。
 しげはちょうど今日仕事が休みなのでいそいそと出かけて行ったが、私は遠慮する。
 後で「どんな話したの?」と聞いたら、「気になるなら、一緒に来ればよかったのに」と文句を言われる。
 だからそんな体力はないってえのに。
 「……もしかしたら、もう何を話したか、内容忘れてるんじゃないか?」
 「……だからメモしたもん」
 いいよなあ、ニューロン切れっぱなしのやつは。いくら約束破っても「記憶力のない私と約束するのが悪い」と開き直れるもんな。

 それでも、今度の公演の総合タイトルを考慮する必要はないのか? という意見が鈴邑くんから出されたのは貴重であった。
 日曜日の日記にも書いていたが、インパクトだけで客が引きまくるタイトルだっただけに、さて、どうにもならないものかなあ、でもそれ以上のアイデア出さないことにはみんな納得しないよなあ、と悩んじゃいたのだ。
 でもね〜、言いたかないけどね〜、ウチのメンバーで一番センスあるの、なんだかんだ言ったって、私なんだよね〜。
 こう言うと、しげはすぐ「世界が自分を中心に回ってると思ってる」って文句言うけどさあ、コトバってのは基本的に既成のものでもともと新味はないものなのよ。そこでいかにお客さんに興味を持ってもらうかと考えた時に、その既成のものをどう組み合わせりゃいいかってことを真剣に考えなきゃなんない。
 それがセンスなんだよね。
 で、広くお客さんに来てもらうためにはあまり先鋭的なものにしちゃアカンというのがあるのよ。英語タイトルはその意味でご法度ね。自分は気持ちいいつもりでも他人から見たらマスターベーションとしか思われないのよ。
 ダサいけどハイセンス、これが求められるんだけど、その辺の感覚がウチのメンバーには欠けてるのだよなあ。じゃあ、例えばどんなタイトルがいいかっていうと、「ドラえもん」とか「めぞん一刻」とか「ショムニ」とか「モーニング娘。」(笑)なんてのが好例。
 実はよく聞く言葉なんだけれど、ただ聞いただけじゃ何のことか分らない、これが必要なのだね。……「もーむす」って、最初聞いた時、新しいオムスビか何かの名前かと思ったし。
 そういう「どこかちょっとだけへんてこ」ってのを思いつければいいんだけどなあ。
 『其は、樹の如きもの』ってのも考えたんだけど、またぞろ意味不明って言われちゃいそうで、自分で却下。聖書の一節で、神から見た「人」を暗示したものなんだけどね。
 で、みんなに提出したのは『気になる三人』ってやつ。二本とも変な三人が出るから。タイトル的に和田誠路線を狙ってみたんだけど、この感覚はよく解らなかったみたい。
 ……もう、いっそのこと、『北京の冬』にでもするかな。北京とも冬とも関係ないから。

 さあ、タイトルの明日はどっちだ!

08月02日(木)
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