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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■やたら長長文になっちゃいました。すみません/『裏モノ見聞録』(唐沢俊一)ほか
「バカが出るのはあくまで可能性だから、出てこなければいいんですよ」
「でも、バカが絶対に出ないということがあり得ると思いますか?」
「そんなことはわかりません」
「つまり許せるかどうかもわからないということですね? じゃあどんな誠意を見せてもその『分らない』という結論は変わらないのではありませんか?」
というわけで、「許さない」とか「謝罪しろ」って言ってる連中だって、実は「ウヤムヤ派」なわけなんですね。
とかなんとか考えていると三十分以上経って、ようやくしげと鴉丸嬢が到着。
挨拶はいきなり双方ともに「暑いねえ」。
ともかく部屋に入りたかったが、カラオケ機種は慎重に選ばねばならない(^^)。
今日は運良く我らが「ジョイサウンド」の部屋は空いていたのだった。
でも、しげたちの目的はあくまで芝居の打ち合わせであって、歌うことは眼中にない。
「今ごろ、店の人たち、『あの部屋、歌いもしないで何やってんの?』って思ってるよ」
と、鴉丸嬢。
「そうかな? 意外と気にしてないんじゃない?」
「いや、絶対、話してる! 客のうわさってのは絶対するものなの!」
しげまで賛同したので、なんだかイヤな気分になった。
そういや、しげもよく、店に来た客の文句言ってたしな。
でもそれって不可避なことだし、誰がどう思おうと、それが店内だけのことなら、文句のつけようもないし。
いやね、ウワサされることがイヤなんじゃなくて、ウワサされたくないって顔してるしげたちのほうがちょっとヤなのね。
そんなこと気にしてたらキリないじゃん。どこにも行けなくなるだけだよねえ。
ともかく当初の目的は芝居の打ち合わせである。
私の脚本、実は歌がたくさんあるのだが、その曲を作曲するのは、手間がかかりすぎる、ということで、うまく合うカラオケのメロディーがないか相談する。
なんとか曲の候補が出たところで、せっかくカラオケがあるんだから、と、ようやく歌い始める。
「店の人、『ああ、やっと歌い出した』って安心してるね」
……鴉丸さん、気にし過ぎだってば(--;)。
『吸血鬼ハンターD』の主題歌(昔のT.M.networkの方のね)、てっきり歌えると思い込んでいたのに、途中をすっかり忘れている。昔のビデオもときどき見返さないとなあ。
しげと鴉丸嬢、オヨネーズの『麦畑』を楽しげにデュエットするが、私はよく知らない歌だ。以前、しげから「一緒に歌おー」と言われて、「知らんから歌えん」と拒否した歌である。
でも、若いレディーが花詰まらせながら、
うんと大事にすっからよ
も少しこっちゃさ来い
やんだ恥かしな
ちっと気が早えな
とか歌ってるのはなんだかなあ。
おら本当にハッピー
おらも本当にハッピー
愛の花咲く 麦畑
とか、歌ってて、石、投げつけたくならないか?
で、気がついたら夜の8時。
割安のフリータイムも8時までである。
鴉丸嬢をバス停で見送って、私はひと足先に近所のベスト電器で生ビデオテープを買うために、自転車で先に行く。
「私を置いて行くの?!」
としげは泣き顔になるが、ゆっくり一緒に歩いていたら、店が閉まってしまう。
しげは、放っといても、ちゃんと付いて来るけれども、ビデオテープは向こうから歩いて来てはくれない。どちらを優先するかはわかりきっているではないか。
「ベスト電器の前で待ち合わせすりゃいいじゃん」
と、文句を言われる前にさっさと自転車に乗って、しげを置き去りにする。
待ち合わせ場所で、ちょっとすれ違いかけたけど、なんとか会えたので、終わりよければ全てヨシである。
ええ、その後は仲良く二人で歩いて帰りましたとも。
間違っても、しげを荷台に座らせて二人乗りして、しげが怯えて「怖い怖い怖い怖いー!」と絶叫するのを面白がって、更に自転車の速度を上げて猛スピードで一気にウチまで帰るなんて危険なマネは、一切しておりませんとも。
しかし、今日はなんだかんだで動きづくめなのでありました。
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07月21日(土)
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