ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491657hit]
■災厄の日/ドラマ『赤い運命』第二話
> □貴方の登録情報を同地域異性へ随時通達致しますので、異性からのメールが直接貴方の方に届きます。当番組では異性全ての情報を確認可能となっております。
> ■男性の方なら、毎日希望地域から最低1名の逆×助希望女性を無料でご紹介致します。(当番組にご紹介された場合は最低金額5万になっております。)
> 権利開始→
> ※人数限定のご招待ですので、自動廃棄と認めた場合は権利回収となりますので、なるべくメール開封して24時間以内にご登録を完成するようお願い致します。
> 拒否は此方(Please inform the following address if this mail is unnecessary.)
cancel×××
文面が硬くて事務的なんで、一瞬、何かのマジメな通知書なのかな、と錯覚させるのがミソだね。昔の「知り合いのフリする間違いメール」よりも進化はしてるけれども、女性は別に紹介してもらわなくていいので、申し訳ないけど無視させていただきます。拒否メールも送りません。
スパムメールも手を変え品を変えであるが、普通の常識を持っていれば、引っかかることはまずない。逆に言えば、こういうのに引っかかる人というのは、やっぱり心の中にどこか隙間風が吹いているのを感じているからなんじゃないかと思う。
「異性」というキーワードを見てついクリックしちゃうのは、よっぽどツライ目にあって、冷静な判断力をなくしちゃったんじゃないかと思うが、そこの引っかかったことがある人、その時どういう心理だったか教えちゃくれないかね。いや実際、どうしてこんな簡単なトリックにコロリと騙されちゃうのか、ワケがわからんのだ。
読売新聞に以下の記事。
> 福岡県飯塚市の芝居小屋・嘉穂劇場を舞台にしたNHK福岡放送局制作のドラマ「いつか逢う町」(仮題)の撮影が4日、始まった。同劇場で行われた顔合わせで、主人公の畳職人を演じる永島敏行さんは「中年の迷いを演じ、人々の記憶に残る作品にしたい」とあいさつした。
> 転職で古里を離れることを考えていた畳職人が、大衆演劇が好きだった父の幽霊と出会い、古里の良さを再認識するストーリー。幽霊役をイッセー尾形さん、主人公の妻を藤吉久美子さんが演じる。
> 同放送局は2002年から毎年、「福岡発地域ドラマ」を作っており、今回はその4作目。ロケは同劇場や周辺市町などで26日まで。放送は12月の予定。
NHKの地方放送局がドラマ制作を行っているのは、これまでは東京・名古屋・大阪だけだったのだが、記事にある通り、三年前から福岡も地元を舞台に、役者も地元出身の役者さんを主に使って良質のドラマを送り出している。
過去の作品は、『うきは -少年たちの夏-』『玄海 〜わたしの海へ〜』『我こそサムライ!』の三本で、このうち、『玄海』は私も見た。中村有志さんが出演していたので、そちら目当てで見たのだが、原田大二郎の方が骨っぽい男を演じていてインパクトがあった。
地方発の物語となると、郷土愛のあまり、どうしても「都会対田舎」みたいに図式的な、『青春の門』か『おもひでぽろぽろ』か、みたいなステロタイプに陥りがちである。下手をすると、故郷を無条件に賛美しただけの、底の浅いものになりかねない。
この「福岡発地域ドラマ」シリーズ(思いっきりストレートなタイトルである)も、その傾向はないわけではないのだが、主に若手の新人俳優を主役に据えて青春ドラマとして仕立てていたことで、その新鮮さが物語の陳腐さをかなりカバーしていたように思う。
しかし次回作は完全に「大人」の物語になりそうである。水害から立ち直って再建なった(私も些少ながら寄付はさせていただいた)嘉穂劇場を舞台に、というのは実にいいアイデアだと思うのだが、「古里の良さを再認識するストーリー」といういかにもありきたりな解説がちょっと気になるところだ。しかも「幽霊」が登場するというのは、良い方向に傾くかどうか、微妙なところである。即ち、超自然的な存在は、得てしてデウス・エクス・マキナとして機能してしまうからだ。物語のカタをうまいことつけるための便利屋みたいに「幽霊」を使われたんじゃ困るよなあ……なんて思いはするのだが、これは全てまだ見ぬ段階でのただの憶測。
[5]続きを読む
10月05日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る