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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■選挙ひとまとめ/『二十面相の娘』5巻(小原愼司)
「刺客」というカッコイイイメージも存分に機能した。いくら他党が「やり方が汚い」と反駁しようが意味はない。もともと造反組には「裏切り者」というマイナスのイメージがあるのだから、「貴様らどの口でそれが言えるか」ってなもんである。あれで、各地の代表は、全て「小泉代理」のイメージを浸透させることになった。大衆は自民党に投票したのではない。「小泉純一郎」に投票したのである。造反組や社民党が彼を「ヒトラー」になぞらえたのはある意味正しい。それは「イメージ戦略」を最大限に利用したという点においてである。逆にバカなのは別に虐殺を行ったわけでもない小泉首相を「ヒトラー」と呼んでかえってイメージを落とした造反組である。亀井静香の苦戦はホリエモン以外が対立候補であってもある程度はあっただろう。それでも小泉陣営においては亀井静香の地盤を揺るがし覆すことは無理だと判断していたと思われる。ホリエモン自身が希望していたとは言え、彼の起用は「あわよくば」でしかない。このあたりの「読み」も小泉首相の、「大衆のイメージを“どこまで利用するか”」という細やかさを感じさせる。
まあ私はこの国の未来がどうなろうとどうでもいいので(←こういう言い方をすると立腹する人もいるのだが、身近にいる政治かぶれのプロパガンダ野郎にはいい加減でウンザリしているのよ)、増税があろうがテロがあろうが、そりゃ信任したもんの責任なので、知ったこっちゃない。
選挙の結果で私の興味を引くのは、東京地区で自民党の名簿候補者が足りなくなって、落選していた社民党の保坂展人が当選したりとか、そういう小ネタだったりする。南関東では、選挙カーを確保するために「名前貸し」しただけの浮島敏男まで当選。そんな人を議員にしちゃっていいのか。辻本清美(比例での当選だってのに、どうして実力で当選できたかのように喜べるのかワカラン)の当選と言い、比例代表制って、やっぱりおかしいと思うんだけどな。
マジで生活費が足りなくなってきたので、父に無心に行く。
全く恥曝しなことであるが、日ごろ偉そうなことを日記に書きつらねてはいても、内実はしげも私も生活無能力者である。テメエのことを棚に上げて世の中がどうのこうのと好き勝手なことをほざいているやつなので、いちいちもっともだとか感心なんかしないように。エラぶってるわけではなくて、馬鹿だから物怖じしていないだけなのである。だから腹を立てて文句付けていただくぐらいでちょうどよいと考えている。
もちろん、遊行費は生活費とは別にちゃんとあるので、無心というよりはタカリなのであった。人間のクズだな。
殆ど舌先三寸で親をだまくらかして(もちろん親父はあえて騙されてやっているのだが)、ついでに「ジョイフル」で飯まで奢らせる。父、選挙結果ら不満らしく、自民党圧勝でバランスが取れなくなったとブツブツ。日本人は結局、自民党しか支持しない、有権者がバカなんだと断じている。しかしならば父が反自民党なのかというと、必ずしもそうではないからややこしい。
「こないだアンケートがあったったい」
「それで?」
「『小泉政権を支持しますか?』って聞かれたから、○○○って答えた」
「ふーん」
「『どこの政党を支持しますか?』って聞かれたから、××党って答えた 」
「……?」
「で、『どの党に投票しますか?』って聞かれたから、△△党って答えた」
「全部バラバラやん!」
「オレはオレなりに考えてやりようっちゃけん、これでよかと」
要するに、世間のバランス感覚のなさが父には腹立たしいのだ。選挙に行く人間だって、日ごろ政治に関心があるわけではなくて、イメージに左右されただけの、実質的には「無関心派」であることは一目瞭然である。組織票を平然と投票できる人間、政策を知りもせずに有名人だからという理由だけで投票する人間、そんなやつらがひしめき合ってるのは父には「狂っている」としか見えないのだろう。父のやり方がムチャクチャであることは事実なのだが、これが博多人らしい「反骨」というものなのだ。リクツではないのだ。
マンガ、小原愼司『二十面相の娘』5巻(メディアファクトリー)。
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09月12日(月)
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