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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■メイドさんがいっぱい/DVD『金庫室の富豪刑事』
開店してまだ十日ほどで、働いているメイドさんはまだそんなに多くないようだ。ルックスはどうかという点についてはまあかわいいんじゃないですか、と言っておこう。別に適当にごまかしているわけではなくて、思い入れのない女性の美醜というものは、私にはよく分からないのである。うちの劇団の女の子ならみんな可愛いと自信を持って言えるのだが(ヨイショ)。
まあ、お客さんは(来てたのはだいたい二十代くらいの男どもだけである)メイドコスの女の子がかしずいてくれるシチュエーションが嬉しいんだろうから(レポーターの若い男は「萌え萌えー!」を連発していた)、スタイルとかご面相はそこそこでも充分なんじゃなかろうか。スカートは結構短い。本物のメイドはそんなにスカート短くないと思うんだが、やっぱそれがオタク仕様ってやつですかね。
まあ、私はメイドさんにもコスプレにもたいして興味はないのだか、こういう店の存在は面白いと思う。需要がなければ供給もないわけで、オタクも二次元世界に閉じこもってばかりいるわけではなくて、こういう「コスプレ」とか「ご主人様とメイドの擬似関係」いう「クッション」があれば、ナマの女の子にアプローチもできるのだ、という見方もできなくはない。寂しいけどな。
実際、どんなところか確かめてみたい気はするのだが、さすがにこの歳だともう無理がある。かと言って、劇団の男どもに突撃レポートを頼んで見てもなあ、誰に頼んでもそれぞれの立場でいろいろとイタい思いをして帰ってきそうでなあ。
まあ、どこの何という店か知りたい人は、ネット検索で何とか探し出してみてくださいな。私も教えるにやぶさかではありませんが、そっちの方が手間がかからんで簡単に見つけ出せると思います。
DVD-BOX『富豪刑事』。
未放送シーンも含めた完全版、及び新作ミニドラマ『金庫室の富豪刑事』まで特典映像としてついているなかなかサービスのよいボックスである。ミニドラマと言っても各巻5分強、全5巻合わせれば30分にはなる堂々たるものである。長さだけは(笑)。
放送終了後にキャストを集めたために、スケジュールが合わなかったのだろう、レギュラー出演者は深田恭子(神戸美和子)、山下真司(鎌倉熊成)、鈴木一真(猿渡哲也)、載寧龍二(西島誠一)の四人のみ。鈴木一真とか、どうやら現在はヘアースタイルが放送当時のカーリーヘアではなくなっているらしく、それを誤魔化すためかアフロのカツラを付けていた。違和感ありまくりである。
お話の方は本放送に負けず劣らずの珍トリックで、「こんなもん、密室トリックなんて言えるかあ!」と卓袱台をひっくり返したくなるような、もはやギャグとして見るしか仕方がない、あまりにデタラメなものである。
デタラメ過ぎて、つい説明してしまいたくなるが、それでも一応、ネタバレは避けてあげよう。殆ど小学生向けの「推理クイズ」の粋を出てはおらず(つか頓知クイズとか意地悪クイズに近いな)、そんな密室、警察が調べて気が付かない方がどうかしてるんである。
ちなみに、被害者が残したダイイング・メッセージは、こんなのだ。
「足
毛 園射」
(足・毛で一文字、園・射で一文字。答えは一文字じゃありません)
さあ、みんなも解いてみよう! (笑)
多分、このド手抜き脚本、書くのに一日もかかってないんじゃないかな。エンドクレジットには脚本家の名前が出てこなかったのだが、客から非難されるのを恐れたせいのように思えてならない。私はもう今更怒らんが(笑)。
そのあたりの事情を勝手に憶測すると、脚本家がプロデューサーから「明日までに脚本書いてよ。キャスト集められるの明日一日しかないから」とか“撮影前日”に言われて、ふざけんなよとは思いつつも開き直って徹夜して、朦朧としたアタマでなんとか完成させたのはいいけれど、あまりにムチャクチャな出来になっちゃって、提出したあとで「しまった」と思ったけれども全ては後の祭り、せめて名前だけは消してくれと懇願した……とか、そんな事情じゃないのか。
もしホントにそうなら同情し申し上げる。名無しの脚本家さんには、ミステリ映画史上「最もしょーもないで賞」を差し上げたいと思う。
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08月20日(土)
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