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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■人生ホリエモン/『MORNING GIRL』(鯨統一郎)
 「人生ゲーム」についての解説は要らないと思うが、バージョンアレンジで様々な「人生ゲーム」が発売されていることを知らない人は意外に多い。イラストレーターを変え、設定を変え、人生の目標も単に大金持ちになるだけじゃなくて暗黒街に君臨したりスーパーヒーローになったり千変万化、驚きかつ大笑いの、老若男女が楽しめる趣向で次から次へ、時には一年間に数作のハイペースで発売されていたのである。それが面白くて十年くらい前になるが新作が出るたびに購入していたのである。けれど、あまりに種類が多いので、トテモ追いかけきれずに止めてしまった。
 だいたいアレを買って一緒にゲームをするったって、相手はしげしかいないのである。アレは四、五人いないとなかなか楽しめないもので、しげと二人だけでやっててもだんだん寂しい気持ちにとらわれていくのだ。なんたってしげの性格は基本的にバクチウチで、ハイリスク・ハイリターンが好み、おかげでしょっちゅう破産して貧乏農場に送られるハメになるのである。そのあとイライラするしげをなだめなきゃならないんだから遊びが遊びにならない。島本和彦のマンガそのまんまである。かと言って、「人生ゲームやろうよ」って、んなことで友達や知り合いは誘えないしなあ。
 ところが、今度九月に発売される予定の「人生ゲーム M&A」(なんとシリーズ37作目)、監修にあのホリエモンが参加するんだって(すまねえ、本名、何て言ったか忘れた)。内容は会社を興し、経営者となったプレーヤーが合併や買収などを経て、企業価値を高めていくというイカニモなものなのだが、その金額の単位が桁外れなのである。
十億、百億冊どころか、一兆円札まである。そんなんで遊んでも、所詮はフィクションなんだから、ちとやり過ぎって気はしないでもない。「成功して億稼ぐなんて簡単ですよ」なんてサラリと言っちゃってるホリエモンの顔を思い浮かべると、なんかハラが立ってくるし、現実に立ち返ったときに、かえって空しい気分に苛まれちゃうヒトもいるんじゃないかという危惧もありはする。けれど、話題性はもうこれまでのシリーズ中でも抜群なのは間違いないのだ。
 少なくともこれが子供をターゲットにしてはいないということは明白で(つか、もう何十年も前から「人生ゲーム」シリーズは子供を置いてけぼりにしているんですよ、そこの奥さん旦那さん)、だからこそ私はこれが究極の人生ゲームになるかもしれないという期待もしてしまうのである。久しぶりに購買欲をそそられる作品に出会えたのだ。これは仮に「買ったままやらないで置いとく」ことになっても、記念に買っとかなきゃならんのじゃないかという強迫観念に捉われかけているのだ。
 しかもイラストは『新しい単位』『毛髪川柳』の五月女ケイコさんである(東京まで、シティボーイズの舞台に客演してるのを見に行きまでしたってのに、今の今まで読み方を勘違いしてました。「サツキメ」じゃなくて「ソオトメ」さんとお読みするのですね。すみません)。こりゃもう買わいでかってなものなのだが、先述した通り、買ってもうちには一緒に遊ぶ相手がいないのである。誰かうちに遊びに来ませんか。狭いけど。


 グータロウ君の日記で、私の昨日の日記について「差し障りがある」と書かれてしまったので一言。
多分、これから先、何か困っちゃうような事態に発展はしないので、そんなに心配はいらないよ。アレに関しては「厳しく批判してくれ」って頼まれたからやったんで、あえて敵を作るためじゃないのだ。別に私が縁を切ったわけじゃないし、多分いろんな会合でこれからもドッグさんとは会うし。批評は批評。ドッグさんはそのあたりのリクツが分からない人ではないよ。妙な憶測はドッグさんに対して失礼だ。
 あの書き方じゃ、私が誰彼なしに喧嘩売ってるように見えちゃうが、温厚で人当たりがよくって人の悪口なんか滅多に言わないというのが、普段の私に対する職場での上司・同僚の評価なのである。職場にいるときゃ、映画や芝居に関する感想ですら、辛辣な表現は避けてるんだからねえ。猫かぶるときはかぶってバレないように生活してるんだから、破滅の道を歩んでるような誤解はしないようにね。
 私信だな、こりゃ。



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07月20日(水)
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