ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491661hit]
■彼は誰か。/『のどかnobody(ノーバディー)』2巻(田山りく・及川雅史)
斎藤さんの弟さんが会見を開き、「ご迷惑をおかけしまして」と涙を流している。しかし、何をどう迷惑をかけたというのか、それすらも見えない今は、困惑したままテレビの画面を茫然と見流すしかないのである。
飛び石連休が終わって(大型にはならないのよね、うちの職種の場合)、普段の勤務に戻りはしたのだが、途中でちょっと体調を崩したこともあってか、どうもエンジンがグズってる感じ。
急な頼まれ仕事あり。たいした手間はかからないので、さっと片付けちゃえばいいのだが、これがどうにも取りかかれない。ほかの仕事があるのを言い訳に、明日に回す。休憩時間にウトウトすると、あっという間に時間がなくなる。夜中に頻繁に目覚めているので、睡眠が浅いことも原因なのだろう。休日の前くらいはやっぱり睡眠薬を飲もうかなあ、という気になってしまうのは、やっぱり気弱になってる証拠だろう。
同僚が雑談で由布院映画祭の話題をしているのを小耳に挟む。
「『タカダワタル的』って映画を今度上演するそうですよ」
「誰ですか、高田渡って」
なんて会話をしているものだから、つい、「ああ、あれでしょう、『自衛隊へ行こう』の」と口出ししてしまったものだから、「藤原さん、高田渡をご存知でしたか!」と、しばしその場の4人ほどで高田渡話で盛り上がってしまった。
浅学非才でモノシラズな私ではあるが、それなりに手持ちの知識だけで少しはお喋りができることがある。高田渡などは私の趣味の範囲からはちょっと離れてはいるのだが、それでも「こういう人のことは知っておいたほうがいいよなあ」というアンテナにだけは引っかかっていたのだ。
話題はそれからあっちこっちへ飛んでいって、千石イエスの経営してたバーが今どうなってるかとか、黒い霧の池永さんのバーの様子はどうだとか、ドカベン香川のバーは(バー話ばかりではないか。全部福岡にあるのである)、なんてお喋りで時間をつぶす。みなさん、仕事が煮詰まっていて息抜きしまくっているのである。いいのかこれで(笑)。
とりあえず今日は週明け早々だからまだアイドリング。起動は明日から明日から。
ここしばらく、しげの「さびしんぼう」というか、情緒不安定、かなり長引いているのだが、車に乗っていると、いきなりハンドルから手を離して私の手を握ってくるので、運転は大丈夫かと気が気でない。
しょうがないので、こちらから手を握り返して、片手運転させているのだが、オートマ車じゃなきゃ、事故を起こしているところである。つか、オートマでもちゃんと両手で運転してくれよ。
「晩飯は?」と聞くと、「作るの忘れたんで、コンビニで弁当を買う」と言う。
今更もう、お前は昼間何やってたんだよ、と文句は言わない。文句を言うほどの元気など週明け早々ありゃしない。週の半ばは忙しくて言う元気がないし、週末は疲れ果ててやっぱりそんな元気はないのである。
弁当買ったら、またゴミが出ちゃうなあ、と思ったので、「じゃあ、車の中で食べようか? そしたらゴミもその場でゴミ箱に捨てられるし」と提案したら、これがいたくしげの気に入ったらしい。
そのままでは狭苦しいので、助手席の背もたれを倒して、私は後部席に移動して、弁当をわけて食べる。食べてる最中、しげは私の顔を見てニコニコしているのである。いつもとちょっと違った食事の仕方をするだけで癒されていると言うか、この程度のことで喜んでるとは、よっぽど日ごろから私が邪険にしているようだ。本当はしげが不幸ぶりっ子してるだけなんだけど。
マンガ、田山りく原作、及川雅史作画『のどかnobody(ノーバディー)』2巻(角川書店)。
天才建築家、長瀬のどかが、傾きかけた温泉旅館をリニューアルして救っていく、温泉旅館版ビフォーアフターの第2弾。今回は「熱海」「箱根」「伊東」「石和」が舞台。富士山が切り取られた一幅の絵画のように眺められる温泉とか、天井から葡萄がたわわに実る温泉とか、うーん、こういう温泉が本当にあるのなら、一度行ってみたいもんだと思わせるが、いかんせん、殆どが関東周縁。それに温泉郷自体は実際の場所に取材しているけれども、旅館はあくまでフィクションらしい。残念。
[5]続きを読む
05月10日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る