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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■色気なしの夫婦メール/『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』1巻(西 義之)
 でも、そこんとこを問い合わせてみても、返って来る言葉がまた「んー」や「ん」だったりするので、やっぱりわけが分からないのである。いや、ちゃんと迎えに来てくれたからいいんですけれどもね。
 私に対してだけではなく、こういう「しげ語」を誰彼なしに使う癖があるので、しげと会話する人はその時々で注意してください。トリ頭なんですぐ忘れるとは思いますが(徒労を慫慂するのも申し訳ないことですが)。

 食事はガストで豆腐ハンバーグのランチ。こういうのかうどんくらいしか今は食えない。
 ともかく喉が渇いていたので、ドリンクバーでがぶ飲み。積文館でマンガを何冊か買って、帰宅して横寝する。それでも居間とトイレの往復はやまない。
 「パンツにシミが付いたかも」
 「いやー! 自分で洗え!」
 「そんな体力があれば自分でやるわい!」
 全くビロウな話で申し訳ないが、最近私の日記を読み始めた方、私はあっちこっち病気を持ってるんで、時々こういう話が混じります。お食事中にはあまり読まれないほうがよいかと思いますので、そこんとこ、ご注意。

 テレビで映画『Shall weダンス?』をやってるのをチラッと見て寝る。やっぱオリジナルの方が圧倒的にいいやな。


 マンガ、西 義之『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』1巻(集英社)。
 『D.Gray-man』もそうだけど、現在のジャンプマンガでは、気色の悪さが必ずしもマイナス要因として働かないのがよく分かる作品。「キモイ」は今やイケてんのか?
 幽霊やら妖怪やらの退治ものは、正直な話、もう食傷気味だ。よっぽど工夫がないことにはなかなか食指が動かなくなっている。けれどこのマンガに関しては、まずキャラクターの絵柄に惹かれた。物語自体も、単純と言えば単純だけれども、設定にちょっと工夫があるので、意外に“読める”。幽霊だか悪霊だかの見せ方も、まあいかにも『リング』的(マンガで言えば、山岸凉子か御茶漬海苔的)な構図ではあるのだが、恐怖感は充分に伝わってくる。
 闇雲に悪霊を封じるとか成仏させるとかいうのではなくて、「魔法律」という法律があり、それに照らし合わせて「処刑」するというのがまずは面白い設定ではある。ただし、本当に物語が転がって行って、面白くなるかどうかは、この法律の扱い方次第で変わってくるだろう。法律が存在するのなら、そこには「抜け穴」もあるはずで、当然、処刑執行人と悪霊との間に、虚々実々の駆け引きが生じる展開になるのが自然の流れだろう。と言うか、そうしなければせっかくの設定が生かせない。1巻の段階ではどの幽霊もあっさり刑を執行されちゃっているし、ライバルっぽいキャラの暗示がされているけれども、それは設定から考えるに方向性が違うようにも思えるので、ちょっと先行きが不安ではあるのだが、一応は期待してよい程度の出来には仕上がっていると思う。
 主人公のムヒョのビジュアルが少年のわりには気色悪いのは、地獄くんとか浦見魔太郎の流れで、ホラーマンガの歴史を考えれば特に珍しいわけでもない。けれど、これまでヒーロー然としたヒーローの多かったジャンプマンガの中では充分個性的だ。カエルみたいな顔っつーか、切れ長の三白眼に、笑うとむき出しになる歯。およそヒーロー向きのキャラではない。『魔少年ビーティー』や『遊戯王』がこれに近い味を出してはいたが、ここまで露骨に気色悪くはなかった。ムヒョ(ネーミングもよい)のようなダーク・ヒーローをきちんと造形してこれなかったのが、ジャンプマンガの「物足りなさ」につながっていたように思う(ジョージ秋山がジャンプで連載を持ってたころは少しはそういう傾向もあったのだが)。
 「外見は気持ち悪くても本質はいいやつ」の路線が崩れているわけではないが、少年マンガでそこまで崩す必要もなかろう。読者に気色悪い奴が増えたんで、こういうキャラを受け入れられる素地ができていたという分析も可能だが、そう言うと怒る人もいるかな(笑)。
 もっとも、その分、相方のロージーのキャラクターが普通すぎて、物語を転がすのにこういうバカキャラが必要だというのも分かりはするのだが、もうちょっと何とかならなかったのかと心配になる。あと、レギュラーの女の子キャラ、必要なんじゃないかね?

05月06日(金)
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