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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■愛知万博開幕/映画『カナリア』
 予想していた通り、初日の客の出足も関係者の期待数には届かなかったようだ。会期中の半年の間には何とか大赤字にはならない程度に繁盛してほしいんだけど。


 ライブドアと言えば、中島みゆきやタモリ、倉本聰が、もしもニッポン放送がライブドアによる経営に乗り出した場合、出演を拒否する、と答申していたそうな。まあ歌手やタレントの世界だって「義理」のしがらみに支配されちゃいるんだいるんだろうから、それ自体はしょうがないかなあと思うんだが、これまでそんな「義理」とは縁のない言動を繰り返してきてた人が今更ニッポン放送に義理立てするってのもなんだか解せない。
 中島みゆきがずっと『紅白』出演拒否をしていたのは、紅白という存在と、自分の歌手活動との間に乗り越えられないほどの乖離があると感じていたからではなかったのか。ニッポン放送の経営者が変わったら、局のアイデンティティ、放送内容のカラーそのものが変わってしまうのだという確証でもあるのか。なんかそのへんに“ウラ”がありそうで、出演拒否した人たちのナマの声が聞きたいものなのだが、こういう場合、たいてい当事者は沈黙しちゃうんだよね。それがかえって“癒着”を連想させる胡散臭さを醸し出す結果になるんだけど、ホントのとこはどうなんでしょうかね。 


 午前中で、転勤のための残務整理はほぼ終了。
ということは、来週は一応出勤はするけれども、仕事は全くないということになる。本でも読んで暮らしてればいいわけで、これだけ体が空くのは今の職について初めてである。いや、これまでにも転勤は何度もあったんだけれど、転勤する直前まで引継ぎやら何やらで立て込むことが多かったんでねえ。

 午後から有給を取って、しげと買い物。
 とりあえず食事を「すき家」で。
 いつものようにメニューを凝視しながら、しげは「いかに肉をたくさん食えるか」と、牛丼の大盛りを注文しようか並盛りにしようか、目をキョトキョトさせている。肉はたくさん食べたいが、ご飯は少なめで充分なので、どちらにしようか迷っているのだ。さらに本音を言うなら、「豚丼」と「牛丼」の両方とも食べたいのである。でも豚丼と牛丼を両方食べれば当然食べ過ぎになる。口には出さないが、そんなことで悩んでいるのは一目瞭然であった。
 「……なあ、ミニ牛丼頼んで、豚皿頼んだら?」と言った途端、しげの顔がぱあっと輝いた。思わず「アンタ頭がいいね!」なんて言うのだが、そこまで肉が食えることが嬉しいのか。この日記もかなり長いこと書き続けているが、食事の話題になるといつも必ず「肉」「肉」「肉」である。もっと細やかな味を表現できるような、しっとりとしたようなまったりとしたような、要するに何が言いたいんだよ、ワケ分からん、と腹立たしくなるような食通ぶって気取ったいけ好かない文章も書いてみたいのだが、そういう機会はしげと一緒にいる限り、まず訪れそうにない。


 博多駅に回って、「紀伊国屋書店」で、吾妻ひでおの『失踪日記』を探すが、品切れ状態。ここんとこ何件も本屋を回って探してるんだけれども、一冊も見当たらない。既に初刷は売り切って二刷かかってるらしいが、それだけ売れてると言うよりは初刷の部数が少なかったのだろう(涙)。『ミステリーズ』9号や「SFジャパン」春号を入手する。
 「SFジャパン」は版型を単行本サイズに縮小されての新発行。今回は「SF大賞」特集で、受賞は押井守監督作のアニメ映画『イノセンス』。もっとも、選考評を読むと、たいていの選考委員が本作の完成度には不満があり、これまでの押井作品をひっくるめての「功労賞」としての意味合いで受賞を決定したとのことである。そういう受賞のさせ方についてはどうかと思いはするが、確かにSF界が押井守に対してきちんとした評価をしてこなかった点については大いに不明を恥じるべきであろう。一般的な判断に基づくならば『軌道警察パトレイバー』や『攻殻機動隊』のときに、私個人としては『うる星やつら』『御先祖様万々歳』の時点で大賞をとっていもおかしくないと思われるからである。だから、受賞自体はファンとして嬉しい。

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03月25日(金)
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