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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■誰の名前を書きますか/映画『僕の彼女を紹介します』ほか
恋人が死んで49日目、奇跡が起こって恋人が肉体を取り戻し、あの世に行く前に最後の抱擁をヒロインと交わすのだが、まあこれは露骨に『ゴースト ニューヨークの幻』のラストだわね。でも、アレは死んだ恋人の方がいかに自分が幽霊になってヒロインを守っていることを信じさせるかって設定だったから幽霊の存在を信じられたし、ドラマチックにもなったのだけれど、ヒロインの立場から描いちゃったら、身の回りでポルターガイスト現象が起こってるだけやんか。ヒロインは風が恋人かどうか確かめようと部屋中に風車を差しまくるのだけれど、窓を開けると突風が吹いてきて何百個という風車をいっせいに回す。……これってホラーの演出だってば。よくヒロイン、怖がらないよなあ。
ヒロインは「どうしてももう一度恋人と会ってみせる!」とタンカを切って、あえて危険な任務に就き、麻薬密売犯に撃たれて生死の境をさまよう。そのとき「恋人は実は生きていた」という夢も見ているのだが、一連のキテる行動を見ていると、風だのなんだのという現象は、全てヒロインが見ていた夢か幻だったんじゃないかとすら思えてくる。……だってハトと風船とアドバルーンが協力してヒロインを助けるなんてオバカな展開、夢以外の何でありえる? それともこういうバカな展開を「純愛の奇跡」なんて受けとめられちゃうのが日本と韓国の文化の違い? ……いや、場内で泣いてた人間もやたらいたから、日本人でもこれを楽しめちゃう人は結構いるんだよなあ。いや、私もある意味楽しんじゃいるのだが、この感覚の彼我の差はなんなの。分からん。
ラストはなんと『猟奇的な彼女』にリンクするという驚きの展開なのだが、キャストは同じでもキャラクターは違ってると思うけどなあ。
まあこれはヒロインのチョン・ジヒョンをカワイイと思える人にとっては楽しめる映画ってとこですかね。コスプレもあるし。
「大場つぐみ=ガモウひろし説」の興奮も覚めやらぬ今日この頃ですが(私だけ?)、『デスノート』関連の微笑ましいニュースが、なんと中国で。
遼寧省瀋陽市の文具店が、“名前を書くだけで相手をのろい殺せる”という触れ込みの「死亡筆記」というデスノートそっくりの商品を販売したところ、これを小中学生たちがこぞって買い求め、その光景を地元紙が報じたことで、これを規制すべきかどうかという論争が起きているのだそうな。ノートは数ページおきに「最初に死因を、後から名前を書けば相手は40秒後に死ぬ」と説明が付いているそうだから、明らかに「デスノート」のパクリなのである。
多分、日本でも似たような商売を考えついたアコギな人間はいっぱいいたんじゃないかと思うが、集英社がそんな商品の製作を認めるはずもないし、出すとしたらやっぱりウラでやるしかない。でも摘発されたときのリスクを考えたら、単価は安かろうし、ペイしそうもないや、と判断してみんな遠慮したんだろう。DVDの海賊版と同じようにはいかないのである。
その点、お隣りさんは相変わらず遠慮がないというか、底辺で生きてる人たちはおよそ考えられる限りの非道な振る舞いを平気でするのである。これを買った子供たちが、陰気な遊びに興ずることを承知の上で売ってるわけだし、そのもとになったのは中国人が日ごろ文化的に見下すことの多い日本のマンガである。日本の文化侵略を実質的に認めてることにはならんか。思想的には反日でも、商売となると親日。なんかの本で「中国人の二枚舌」のことが書かれてあったけれども、こういうバイタリティーはある意味、日本人も見習わなきゃならん面もあるのかも。実際、見習い過ぎてる人もたまにいるが。
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01月29日(土)
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