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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■十周年の、祈念の日に/マンガ『ラブやん』(田丸浩史)1巻ほか
しげが古本屋で買って来たので読む。「前々から買おうかどうか迷ってた」そうだが、私も買おうかどうか迷ってたのである。買って正解。こういう下品で下らないだけのマンガは大好きだ。ジャンプ系の人気マンガとかね、ガロ系のゲージツマンガとかね、まあそういうのばかりじゃなくてひたすらアホなだけのマンガというものもないと、マンガの裾野は広がっていかないのよ。ストーリー解説もこんなのなら簡単にできる。
「キューピットの『ラブやん』は、カズフサくん(恋人ナシ暦25年)の片想いを成就させようとやって来ましたが、彼はオタクでロリでプーだったのでムリでした(てへ)」。
天使が来るとなりゃあ、ヒロインたるその天使とイチャツクのが常道だろうに、主役をロリにしたところが秀逸。天使に目もくれずに小学生一直線のカズフサくん、まあ今時の風潮考えたら、こんなアブナい主人公いつ打ち切りにあってもおかしかないが(路上でチン○ほっくり出してんじゃねえよ)、マンガなんだから、そのスジの方は目くじら立てないでいただきたいものである。
『テアトロ』2月号、巻頭の「今月のベストスリー」に、舞台『ピローマン』(出演 高橋克実、山崎一、中山祐一朗、近藤芳正/作 マーティン・マクドナー/演出 長塚圭史)の江原吉博氏による批評が掲載されていて、これがもう手放しの大絶賛である。
私もしげも先々月に福岡公演を見ていて、「これぞ演劇!」と大感動したのだったが、映画にしろ舞台にしろ、見る人によって評価は変わるものだから、自分たちが見て面白いと思っていても、それが劇評でケチョンケチョンに貶されていると(それが必ずしも的外れなものでなければ)、やはり「自分の見方もまだまだだなあ」としょげてしまうのである。
逆に、「そう、そこなんだよ!」というところを誉めてあると、これはもう同士を得たようなものである。
〉「作家は、智恵遅れの兄から殺人事件は自分の作品を真似てやったことと告白され、せびるその兄に童話を語って寝かしつけた後、顔に枕を押し付けて窒息死させ、すべての殺人は自分の仕業だと刑事に申し出る。兄が犯人と知ってから作家が兄に聞かせる童話の語り聞かせは客席に染み入るようだ。作家役の高橋克実と知恵遅れの兄を演じる山崎一の意気がぴったりあっている」(原文ママ)
そうなんだよ、客席に染み入ってたんだよ! と、ひと月半前の記憶が鮮明に蘇える。『ピローマン』は昨年見た演劇のベストワンであり、これまで見た演劇の中でも上位に位置するほどの素晴らしさだった。あまりに感動したために、劇中劇である童話をワープロで打ち直して、職場の若い子たちに「これ読んでよ」とムリヤリ読ませてしまったくらいである(^_^;)。しげなどは、出演者の近藤芳正さんのホームページのBBSに感動の書き込みまでしてしまった。我々の有頂天ぶりがどれくらいのものか、お分かり頂けるだろうか。
なんにせよ、こういう素晴らしい芝居を今年も何本見られるか、丹念にチェックしないと、最近はいい芝居はチケットが完売するのが早くて、見逃してしまうことも多いのである。ケラリーノ・サンドロビッチさんの『消失』も、蜷川幸雄の『ロミオとジュリエット』も北九州公演、チケット取れなかったものなあ(+_;)。
第62回ゴールデン・グローブ賞の授賞式が16日開催され、各賞が発表された。
アカデミー賞の前哨戦、あるいはアカデミー賞よりも実質的な価値があると評価する向きも多いGG賞であるから、興味は津々なのであるが、残念ながら殆どが日本では公開待ち、あるいは未公開である。
◆映画ドラマ部門
■作品賞 「アビエイター」("The Aviator")
■主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ(「アビエイター」)
■主演女優賞 ヒラリー・スワンク("Million Dollar Baby")
◆映画ミュージカル・コメディ部門
■作品賞 "Sideways"
■主演男優賞 ジェイミー・フォックス(「レイ」)
■主演女優賞 アネット・ベニング("Being Julia")
◆共通
■監督賞 クリント・イーストウッド("Million Dollar Baby")
■脚本賞 アレキサンダー・ペイン、ジム・テイラー("Sideways")
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01月17日(月)
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