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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■エスパーにはなれません/マンガ『西の善き魔女』1、2巻(荻原規子・桃川春日子)ほか
 晩飯は鶏肉の雑炊。「家事ちゃんとやるから」の約束通り、洗濯もしていたようである。しげの約束はいつも最初の数日は守られるのだが、これまではたいてい三日坊主に終わっていた。さてこれがいつまで続くものやら。
 DVDデッキがこわれてるので、なんかテレビを見る気が起こらず、夜はマンガなど読んで過ごす。


 『特撮エース』007。
 巻頭は新連載、矢吹豪のマンガ、『Sh15uya(シブヤフィフティーン)』。マンガのほうはヘタではないがよくあるオタ系の絵でもう一つ魅力がない。ただ、トーンの使用を抑え気味にして黒と白のコントラストをつけようとしているのはいい感じだ。意欲は伝わってくるので、今後化けてくれるといいかな。ドラマの方の特集記事を見ると、こちらもなかなか面白そうなんだけれど(女の子はそう好みではないが)、これ、福岡じゃ放送してないんだよね。ちょっと待てば「テレ朝チャンネル」に流れるだろうとは思うけれど、特撮のイチオシ新番組が(『響鬼』は置いとくとして)、全国放送じゃないってどういうこっちゃねん。特撮・アニメ番組に関しては今は「冬」とまではいかないまでも「秋」な時代なんだなあと思うのである。
 『とりが見た!』で、とり・みきさんが『ゴジラFW』について「10人が見て、5人が10点で残り半分が0点つける映画」と評していたのは言い得て妙。「個人的には『こういうふうにだけはしないでくれ』という要素だけで作られている作品」と批判しつつも、「力及ばず6点くらいで終わっている映画より見れちゃう部分がある。真逆のベクトルながら8点のパワーはある」と評価されている。
 実際、私もあれの評価には苦しんでるのだ。バカ映画が好きな人や、「ミニラ」が許せる人(^o^)、映画としての完成度とかそんなことはどうでもよくて「怪獣がいっぱい出てくるイベント」を楽しめる人なら、あれで充分楽しめるとは思う。私もそういう部分を楽しまなかったわけではないのだが、逆を言えば「いい大人がマジメに見ておもしろがれるもんじゃねえ」というのも事実なんである。ツッコミ入れ出したら全編入れまくれるから、たとえ怪獣映画嫌いのしげでも、連れていっていれば多分笑って楽しんでくれたとは思う。
 けれどねえ、なんかねえ、ゴジラを笑われる様子を見るのは私にはもうツライのよ。それだったらまだ思いっきり「なにこれ?」と貶してもらったほうが、「いや、これにはこれでいいところが」と弁護のしようもあるのだけれど。ああ、でもそれもあのバカ監督を擁護する形になっちゃうんだよなあ。全くどうすりゃいいんだか。


 マンガ、荻原規子原作、桃川春日子作画『西の善き魔女』1、2巻。
 一応、児童文学の研究を専門にしていた以上は荻原規子の小説もひと通り読んどかなきゃならないところなんだが、実はまだどれも未読。和製ファンタジーって、なんかとっつきにくくって(言い訳)。
 コミック版が出てたのに先日やっと気付いたので読んでみたのだけれど、ファンタジーはファンタジーだけれども少女マンガの要素がかなり強い。

 グラール王国の辺境、セラフィールドに住む少女フィリエルは、自分はごく平凡な農家の娘だと思っていた。母を幼い頃に亡くした彼女は、偏屈な天文学者の父、ディー博士とも別れて暮しており、彼の弟子の少年ルーンだけが唯一の友達だった。ある時、父から母の形見の首飾りを渡されたフィリエルは、ルアルゴー伯爵家のパーティにその首飾りをつけて参加する。しかしそれが彼女を大きな運命の渦に巻き込むことになるとは、そのときの彼女は知る由もなかった。フィリエルの母は、かつて異端の研究にいそしんだディー博士と恋に落ち、自らの身分を捨て追放された王女エディリーンだったのだ……。

 過去を知らぬ、運命の血を引く少女とそれを取り巻く人々の三角関係などなど、登場人物がカタカナ名前であることを気にせずに物語の要素だけを見ていけば、なんだか昼メロか往年の大映ドラマを見ているようである。もちろんこれはこのマンガを貶しているわけではなくて、充分面白く、ドラマチックにできあがっているということなのであるが、普通のファンタジーを期待して読むと、何となくカタスカシを味わうことにはなる。

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01月14日(金)
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