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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■夢見る頃は過ぎてるか?/映画『悦楽共犯者』ほか
そしてついに登場のアブーラ博士ならぬアブラー博士。我々はどうしても「アブーラ」と発音してしまいたくなるが、これは本当は浦沢さんが書いてる通り、「アブラー」と発音する方が原音に近いらしい。このへんもチェックが細かいのである(若い人にはわかんないだろうけれど、これ、「ABRACADABRA(我が願いを叶えよ)」ってヒブリ語の呪文から取ってるんである)。黒幕のチョチ・チョチ・アババ(これも若い人は知らないようだけれども、赤ちゃんをあやす言葉)三世はどう変更されるのだろうか(^o^)。原作通り、彼がプルートゥを作ったということなのか、そこはまだ判然としないけれども、どうやら彼の設定はロボットではなくてサイボーグということらしい。ということは、1巻でビルからビルへと飛び移っていた「人間」の正体は……? 結末が原作と同様のものになるのなら、この「半人間」という設定はかなり「効いて」来ると思われる。ラストに出てきたエヴァもどきはさてついに登場したプルートウなのかどうか? 月イチ連載というのはホントに待ち遠しいなあ。
ひと寝入りした後、DVD『悦楽共犯者』を見る。
スチール・アニメーション作家、ヤン・シュワンクマイエルの実写&アニメの秀作。……とはいうものの、なんたってシュールレアリスムの巨匠であるから、意味は何だかよく分からないのであった(^o^)。でも分からないけれど面白い。「人間は自らの快楽のためなら何でもする。それこそどんな異常な行為でも」ってのがコンセプトなんだろうと推測はできるのだが、パンを丸めて団子にして鼻に太いストロー突っ込んでそれで吸い上げるって、これ、快楽を追及してるのか(^_^;)。
でも、そういうナンセンスがシュワンクマイエルの真骨頂なので、これを面白がれないと彼のどの作品も楽しめないのである。その意味でシュワンクマイエルも「観客を選ぶ作家」だと言えるだろう。けれど、こんなナンセンスまでも自在に描けることがアニメーションが本質的に持っている表現力なのだ。アニメの底の深さを知るには格好の作家さんなんだけれど、最近は新作の話を聞かない。日本に輸入されてないだけだとは思うけれども、こういう人の存在を知らずして「日本のアニメは世界一」とか嘯いてたら、それはあまりに無知で無恥だということになろうかと思う。
後は長くなりそうなので簡単に。
日本映画専門チャンネルで『燃える秋』。
真野響子が一番美しかった頃の、社会派の巨匠小林正樹監督によるペルシャロケもけばけばしい一大恋愛ロマンだけれども、あまりに浮世離れしすぎていて、全体的に何だかヘンな映画なのであった。
WOWOWで舞台『夜叉が池』。
泉鏡花原作、長塚圭史脚本、三池崇史演出と、なんだかすごい布陣だが、これも個性と個性がぶつかり合って、かなりヘンな舞台になっていた。田畑智子の妖しい美しさと丹波哲郎の怪しい女装のコントラストがスバラシイ。きたろうさんが出てくると舞台が突然コントになってしまうのも面白い。
夕方、まだ寝こいてたしげを起こして食事に誘う。
寝起きなせいか、しげ、気分が悪くて食欲がない。「今日は出かけないつもりだったのに」とブチブチ文句を言う。
「でも外出しないと食料がないよ」
「オレは弁当買ってるもん」
「オレのはいいのかよ!?」
こないだから体調崩してたのがまだ続いてたのかもしれないが、それにしてもやっぱり自分のことしか考えないヤツである。「しーじゃっく」までムリヤリ車を運転させて、回転寿司。私は十数皿、しげは五皿ほど。いつもはしげも十数皿をペロリと平らげるので、やはり体調が悪いのである。
これは長いこと外出してもいられないなあと思って、すぐに帰宅した。
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01月08日(土)
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