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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■「義理」もまあ、ありがたいけど。
けれど、フリはフリに過ぎないのであるから、「義理」を感じなければならない状況があまりに続くようであれば、そこに「無理」が生じてくる。かける言葉もなくなれば、自然、「遠巻きにされる」ことも生まれてくる。「義理」は、人間関係を長期に渡って継続させて行くツールとしては、そのスペックが甚だ不安定でアテにできないものなのである。しかし、これまで日本人はあまりにその「義理」という「交際マニュアル」に頼り過ぎていたために、それ以外の方法を考えることができなくなってしまっているのだ。日本人にいつまで経っても国際交流ができないのも、そもそも「義理」が通用しない外国人に対して手も足も出ないせいも大きい。
「義理」の機能は認める。それは、希薄化しようとする人間関係を常に強固に結びつけようとする手段として有効だからだ。しかし、それはかつての生活空間がごく狭い、運命共同体的なムラ社会において効率的なものであった。行動範囲がこの五十年で飛躍的に拡大し、希薄な人間関係しか結べなくなってしまった日本人間において、「義理」で結びつく人間関係は既に不可能になりつつある。
いい加減で、そういう「フリだけ人生」から脱却する方法を考えていったほうがいいと思うんだけど、どうですかね。御託をグダグダと並べてしまったが、要するに「病人なんて世の中にはゴロゴロしてるんだから、いちいち心配なんてしないでくれ」ということなのである。いや、病人には物理的にできないことはあるのだから、そのことを知っておいてほしいとは思うのだが、それを「苦痛」と思うような脆弱な精神は、持たないでいてほしいのである。
まあ、そういう「義理」に守られ続けてきた人たちにとって、それが難しいことだってこともわかっちゃいるんだけれども。
……とかなんとか考えていたら、友人のグータロウくんから、「心配なんかしてねえけど、目の調子はどうだい?」と電話がかかってきた(^o^)。わかってらっしゃることで。
「オレオレ詐欺」の被害が増えているというニュース。ふと気になって、父に「引っかかってない?」と電話したら、「トシヨリ扱いするな!」と怒鳴られた。いや、トシヨリ以外でも騙されてるけど……と言い訳しようとしたら、「バカや」とヒトコトで切って捨てる。全く、博多の人間のメンタリティとは言え、相変わらずミもフタもないモノイイである。
確かに、詐欺事件の中でも、「オレオレ詐欺」についてあまり同情する気になれないのは、被害者に対して「なんで別人だって気づかないんだよ」という、マヌケさがどうしても先に立ってしまうからだ。実際、ムスコ本人が2階にいるってのに、そのことに気付かないでニセムスコからの電話に引っかかった母親とかもいるんだから、これを「バカ」と言わずに何と言おうか、ってなもんである。犯人の罪を追及するより先に、被害者のバカのほうが笑いの対象になってしまうのだ。
詐欺を働く方も、こんなに「バカばっか」ならば、さほど罪悪感を感じないですむのも当然である。成功率が高くなければ(つまりバカが多くなければ)、こんなにお手軽に「オレオレ詐欺」が「流行」するわきゃない。「バカをバカにして何が悪い」というへリクツがここでも働いているわけだ。
「バカがいなけりゃリコウが目立たん」とは、マーク・トウェインおよび私の父の言葉だが、バカばっか増えてもねえ。世の中ナメてかかる犯罪者を防止することも国民の義務とちゃうか。家に鍵をつけるのと同じくらいに、こういう詐欺に引っかからない、というのは最低限、できなきゃならない能力なんじゃないかねえ。
しげに、「お前は引っかかるなよ」と言ったら、「払う金なんてない」と言われた。ごもっともである(~_~;)。
05月27日(木)
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