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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■カクゴのススメ
こないだのハンセン病患者宿泊拒否事件でのホテルもそうだったけど、「失敗を指摘されたら商売ができなくなって路頭に迷うかもしれないから、都合の悪いことは隠蔽する」って感覚、なんか当然のことのように許容してる人間が、ちょっと増えすぎてるんじゃないか? そりゃ、「貧乏はしたくない」という感覚はわかるよ。私だって、会社がいきなりつぶれてさ、何の保障もなく放り出されちゃったら腹は立つよ。不祥事があってそれを隠せと緘口令が敷かれたら、下っぱの悲しさ、文句も言えずに従うしかなかろうよ。けどそれだって、隠せるには「限度」ってものがある。収支決算がちょっと間違ってました、程度のものじゃないのだ。「さすがにこれをやっちゃったら、とっつかまっても文句言えねえな」ってラインがユルユルになりすぎてないか?
「人生何が起こるか分らない」ってのは別に比喩じゃなくて事実だろ? 本当に何かがあったときには仕事を辞める覚悟ぐらい初めからしてなきやいけないものじやないのか?
日本人が贅沢に慣れたってのは、そういう覚悟を失ったってことと同義だって気がするんである。
ロサンゼルスで行われた第24回ラズベリー賞(最低映画賞)を、ジェニファー・ロペス、ベン・アフレック主演の『ジッリ』が、10部門のうち、作品賞、主演男優賞、女優賞、監督、脚本、主演カップルの6部門をを受賞とか。この映画、日本輸入の予定はないとのことで、多分一生見るチャンスはないと思うけれども、こういう映画こそホントは大々的に宣伝して大勢の人が見たらいいんだよな。自ら好んでクズ映画やバカ映画を見るのなんてムダじゃん、と鼻であしらわれちゃうことも多いんだが、人間の本質は愚かなものだから、愚かな映画こそ人間の本質に一番迫っていると言えるのである(ホントか?)。何度かこの日記でも繰り返し書いてることだけれど、名作、傑作と言われるものだって、欠点は必ずある。また、凡百の駄作の積み重ねがあってこそ、名作、傑作というものも生まれる。そういうものを侮って見ないでいると、かえって偏狭なアカデミズムに陥り、事大主義的な映画の見方しかできなくなる。具体的な名前出しちゃ悪いかもしれないけど、蓮實重彦のことな(^o^)。まあ一応あの人駄作も結構見てるんだけど、駄作を駄作としか見ないから。駄作の中にダイヤモンドを発見する目がないと、結果的に相対的な評価ができなくなるんである。
実際ねえ、プロの映画評論家でも、映画ファンを名乗る人たちでもさ、映画を見て、「この人の演技は上手い」「この人の演技はヘタだ」って区別を直感でなく、具体的な根拠を示して論理的に説明できる人ってどれだけいるのかなって思うんだよ。「何となく」な感想しか書けないくせに、オーソリティーみたいな顔してる人いっぱいいるでしょ?(「そう言ってるおまえがそうだろ」と仰る方はそれこそその「根拠」を示して批判してね。もっとも私は「自分がそうでない」なんて言ったことはこれまで一度もないからね)
ちなみに助演男優賞は定連のシルベスター・スタローン。アチラじゃ「ロッキー以外の役ができない」と思われているのだな(^o^)。でもその伝で行くと、日本の役者もスタローン以下のやつ。腐るほどいそうだけど。
02月29日(日)
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