ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]

■追加日記1/『サブカルチャー反戦論』(大塚英志)
 ラーメンの味自体は昔ほどコッテリしてなくて、ややあっさりぎみの醤油とんこつ。もう一昔前のように、表面に脂の膜が浮いてるようなとんこつラーメンを見かけることは少なくなった。味が向上してきたことはいいことなのだが、こうなると、あの臭くてギトギトしてた昔のとんこつラーメンもちょっと懐かしくなっちゃうから不思議なものである。気分が悪いときに食ったりしたら、マジで吐いてたりしてたんだが。


 帰宅して、しげと一緒にDVD『名探偵ポワロ』を見る。
 第9巻の『二重の罪』と『安いマンションの事件』の2本。しげからはいつも「一緒にDVD見てても、あんたすぐ寝るからキライ。オレは死体と一緒に映画見る趣味ないよ!」と怒られてるので、がんばって見る。
 どちらもミステリとしては定番過ぎるトリックでたいしたことはない。最初の10分でトリックを見破れる程度のものである。けれどこの2本、ポワロのキャラクターの面白さが特に目だって見られるもので、そうした興味で楽しんで見ることができる。
 『二重の罪“DOUBLE SIN”』、つまらぬ事件が続いて引退を決意するポワロ、ウィンダーミアまでヘイスティングスを誘って休暇に出かける。しかし、バス旅行の途中で知りあったメアリという女性が取り引きのために持っていた細密画が盗難に合う。ヘイスティングスはメアリに犯人を逮捕すると約束するが、意気消沈しているポワロは事件に興味を示そうとしない……。
 ヘイスティングスが自ら事件解決に奔走して失敗を繰り返すあたり、これで一気にヘイスティングスファンが増えたんじゃないかと思えるほどの大活躍ぶりである。デビッド・スーシェのポワロのそっくりさは充分に喧伝されてるけど、ヒュー・フレイザーのヘイスティングスもいかにもなワトソンぶりだと思う。「ようし、わかったぞ!」とポワロを置いてきぼりにして走り出すところなど、テレビの前の視聴者がみんなきっと「おいおいお前きっと勘違いしてるよ」と突っ込んでることだろう。
 ピーター・ユスティノフ主演版の『エッジウェア卿殺人事件』のヘイスティングス(ジョナサン・セシル)も味はあったが、ちょっとウッディ・アレンぽくってうらなりすぎである。フレイザーのヘイスは原作より人間味も増して、これ以上の適役はないという雰囲気だ。
 ゲンナリしていたポワロが、ジャップ警部の講演会をコッソリ覗いて、てっきり自分の悪口を言いまくっていると思いこんでいたのに、ベタボメされて急に元気を取り戻すのもかわいらしい。いやホントに無邪気な男たちである。
 『安いマンションの事件“THE ADVENTURE OF THE CHEAP FLAT”』、オープニングでボワロたちがアメリカ製のギャング映画を見るシーンがあるが、これが何の映画か分らない。主演俳優はジェームズ・キャグニーらしいのだが、キャグニー映画を全部見ているわけじゃないので、どれだかよくわからない。
 どっちにしろ、ポワロはギャング映画が大嫌いという設定を説明するためのダシに使われてるので、映画を貸し出した会社もあまりいい気はしなかったんじゃなかろうか(^o^)。


 掲示板のスレッドに、話の流れで李白の詩を訳してみたのだが、そのまま流しちゃうのももったいないのでここに記録しておく。正確さはあまり気にしないように。

> 悲歌行 李白

 悲来乎 悲来乎             (悲しやな、悲しやな)
 主人有酒且莫斟 聴我一曲悲来吟 (ご主人、酒はまだ酌いで下さるな、まずは我が『悲来吟』の一曲を聴かんことを)
 悲来不吟還不笑 天下無人知我心 (悲しみに歌わずまた笑うこともなければ、天下に我が心を知る者もない)
 君有数斗酒 我有三尺琴       (さあ、君に数斗の酒を酌ごう、私には三尺の琴があるから)
 琴鳴酒楽両相得 一杯不啻千鈞金 (我が琴に聞き惚れて酒を楽しめば、ほんの一杯の酒が千鈞の金にも勝るだろう)
 悲来乎 悲来乎             (悲しやな、悲しやな)
 天雖長 地雖久             (天も永遠か、地も久遠か)
 金玉満堂応不守,富貴百年能幾何 (されど金銀宝玉を満たす家は必衰し、百年の富貴を誇る盛者はいくばくもない)

[5]続きを読む

10月02日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る