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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■頼むから朝だけは送ってくれ/映画『大学の若大将』/『ハレグゥ』1巻&『アストロベリー』1巻(金田一蓮十郎)ほか
早すぎると言えばこんなに早い死もないけれど、やはり若いころの薬物が体を壊してたのかな。
結局、積み木は崩れちゃったまま、という感じだけれど、非行ってのは、自分ではコントロールが利かなくなってる病気みたいなもんなんだなあ、と、昔、本を読んだときには思ったものだった。感情のコントロールが上手くできてる人間なんてのはそうはいないから、人間はみんな「非行」っていう名の病気に罹ってるようなものである。キレるのは子供ばかりとは限らない。
穂積さんの場合、ずっと治らない病に罹ったままだったとしても、一瞬一瞬には小康状態だったこともあったのではないか。そういうことを、せめてもの「救い」だと考えることしか人にはできないものなのではないかとも思う。
CS日本映画専門チャンネルで映画『大学の若大将』。
若大将シリーズの記念すべき第1作だが、この手のやつはたいてい日曜の昼どきのテレビで漫然と見てることが多かったから、どれがどれやらわからなくなっているのである。
この際、きちんと一作目から見とこうと思ったのだが、この1作目には記憶があった。水泳シーンもそうだが、冒頭、青大将・石山新次郎(田中邦衛)が若大将・田沼雄一(加山雄三)の代返を石脇教授(左卜全)にチクってるような細かいところも、見ると思い出す。
ちょっとびっくりしたのは、その青大将の田中邦衛の名前が、タイトルロールでは随分あとに出ていること。当時は新人だったのだから、ということなんだろうが、アレだけ出ずっぱりなのになあ。同じ新人でも、加山雄三はいきなり主演デビューなわけだから(厳密には前年の『男対男』での準主役がデビュー)、上原謙の七光だよなあとどうしても思ってしまう。
その上原謙も、見合い相手の父親、野村社長訳で出演。これが最初の共演作だけれど、あまり深くは関わらない。あまりこの二人って、「親子」ってイメージが強くないんだけれど、それってやっぱり上原さんの後添えの方のイメージが強いせいだろうか(^o^)。
続けて映画『告白的女優論』。これもしばらくぶりの再見。
吉田喜重監督によるATG作品で、この人のように思想的に映画を撮る人の作品は、たいてい頭でっかちなものになっていて、正直な話、好みではないのだが、これは舞台朗読劇的な構成に惹かれて見たので、まあ面白かった。好きな役者さんが結構多数出演しているのである。
しかしまあ、3人の主役女優、朝丘ルリ子も岡田茉莉子も有馬稲子も、三人揃って映画の撮影中に大時代的な、感情大爆発な演技をするのは納得もするんだけれども、素に戻ったときに普通の仕草に戻るかというと、普段もやっぱりまんま「演技」なのである。まるで映画全体が女優は私生活においても女優であると主張しているようで、それはそれで「主張」としては理解するんだけれど、日常でこんな「私は女優!」みたいなセリフ回しをするような女が側にいたら、ちょっと引いちゃうのは確実であろう。そう思ってこの映画を見ると、やたら笑えるのである。
朝丘ルリ子なんか、木村功演じる監督と、赤座美代子がシャワールームで絡んでるのを見て、「あそこには私がいるべきなんだわ!」なんて叫ぶんである。岡田茉莉子もそう言って吉田監督を口説いたのかな?(^o^) それにしてもこのころは赤座美代子も脱いでたんだなあ。
ヌードと言えば、三国連太郎が太地喜和子と絡んでるのを見ると、ああそうかこのころはこの二人……と、昔見た時には知らなかった楽しみ方が味わえる。このころの太地喜和子はさほど肉感的でなく、オッパイも小振り。そこに惹かれたか三国め……って、陰気な楽しみですみません(^_^;)。でも映画の内幕ものってツクリしてりゃあ、そういう連想もしたくなるわな。
ついでに言っときますが、主演のお三方は肝心なところは見せません。期待はしすぎないように。
岡田茉莉子を診察する戸山博士役で、『奥様は魔女』のラリー・テイト役の声優、早野寿郎が顔出し出演。もちろんデビッド・ホワイトの顔はしていないけど、声が同じだからすぐわかる(^o^)。
マンガ、金田一蓮十郎『ハレグゥ』1巻(スクウェア・エニックス/ガンガンコミックス・410円)。
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09月02日(火)
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