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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■「心ある」ということ/『GUNSLINGER GIRL』1・2巻(相田裕)ほか
 ああ、『らいむいろ戦記譚』はひどかった。あかほり系など、ゲームと連動したアニメは総じてヒドイし、『ハッピーレッスンアドバンス』などの「男の子一人に美少女いっぱい」パターンのものには「新しいモノ」が殆ど見出せない。ああいうものに萌え萌えなファンはアニメの何を見ているのかとも思うのだが、ナニが見られればそれだけでいいのかもしれない。
 ああ、こういう美少女系大量生産に先鞭付けたの、KSSだったよな。元凶は『女神』か。確かにアレはキレイだったけれど、よく見ると「止め絵」の演出で見せるテクニックが上手いんだった。当時はハイ・クォリティアニメとか言ってたけど、実はそう見せかけてただけってことか。

 ……なんだか一気にテキを増やしちゃったような気もするが、そのテキさんは本当に作品のミカタなのだろうか。
 よく、「作ってる人だって頑張ってるんだから、簡単に批判するものじゃない」とか、「腹が立つなら見なきゃいい」とのたまう方がいらっしゃるが、作品は誰にでも「開かれているもの」であることをご存知ないようだ。言論を封殺され、批判を閉ざされた作品に未来はない。クロサワもミヤザキも批判されなかったことはないのである。作品を誉めるのは簡単だが(手塚治虫を「ヒューマニズム」だけで語るとか、ディズニーを「夢と冒険とファンタジー」で語るとか)、貶すのには技術がいる。誉めるのに根拠は要らないが、批判には客観性が不可欠なのである。
 ファンが作品に対して、ナントカセミナーみたいな内輪ボメするような態度で接したって、端から見れば気色悪いだけなんだよ。
 

 なんだかなあ、なニュースが一つ。
 先日、アメリカのコミック出版社マーベル・エンタープライジズが、月刊誌『X-Statix』に連載予定の『Di Another Day』の中に、超人的な能力を持つミュータントの集団の一員として、イギリスの故ダイアナ元皇太子妃をモデルにしたスーパーヒーローを登場させると発表した。けれど10日になって、結局その計画を取り止めた。
 この計画が伝えられた時点で、イギリス王室は「元妃の名声とその悲劇的な死を金もうけに利用しようとするもの」だと強い不快感を示していたとか。でも王室だけじゃなくて、同様のクレームが一般からも相当数寄せられたんじゃないかと思う。世の中には「やっちゃいけないこと」があると思いこんでる人って多いし。
 批判なんて来ないだろう、なんて甘いことをマーベルが考えていたとしたら、ひどくお粗末な話だ。「別にからかってるわけじゃなくて、スーパーヒーロー(「ヒロイン」と言わないのはやっぱり人権関係なのかな)だからいいじゃん」、なんて発想だったら、ホントに馬鹿だよ。相手、王室なんだけどねえ。唯我独尊な人たちにとっちゃ、ヒーローだろうがミュータントだろうが、「格下」にしか見えないことなんて解りきってるじゃん。
 でも不謹慎なものが好きな私としては、これがもし実現してたら、いったいどんなものになったか、ちと見てみたかったのだが。更に不謹慎なことを言ってしまえば、商業ラインじゃムリとしても、同人誌かなんかで、日本の皇室の方々をキャラクターにしたヒーローものとか、誰か書かんかね。もちろんそのあとどういう運命がその人に見舞うかは知ったこっちゃないが(^o^)。


 来年公開予定の庵野秀明監督作品、実写版映画『キューティーハニー』のハニー役、佐藤江梨子のコスチュームが昨13日に初めてのお披露目。
 まあ、あのタヌキ顔のどこがハニーだとは確かに思うが、マンガの実写版なんて、どんなにイメージに近い役者を集めたって、絶対どこかがイビツになってしまうものなのである。『キャッツ・アイ』なんて、キャストだけならもうドンピシャで内田有紀、稲森いずみ、藤原紀香なんだけどねえ。もっともあまりの悪評に私ゃまだ見てないんだけど。
 今まで永井豪の映像化作品で「これはいい!」と本気で思えた作品なんて数えるほどしかない。飯田馬之助監督の『デビルマン/妖鳥シレーヌ編』『CBキャラ永井豪ワールド』くらいのものか。永井豪作品の破天荒なまでのスケールの大きさは、それをテレビや映画のフレームの中に収めようとすること自体、不可能なことなのかもしれないと思ってしまう。

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07月14日(月)
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