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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■なんだか盛り沢山な日/映画『腰抜け巌流島』/DVD『怪獣大戦争』ほか
昔の映画の方に馴染んでいると、今の爺さんの森繁の顔の方が「老けたなあ」としか私には思えないのだが、やはり若い人には昔の顔の方が「若いなあ」になるのだろう。つくづく自分が年を取ったと感じることである。
と言ってる私も、佐々木小次郎のヒゲを生やしてない大泉滉のつるんぺたな顔には違和感を感じてしまうのだが。大泉滉は子役時代の『風の又三郎』のときの美少年ぶりと、『赤影』のアヤシイ宣教師との間にギャップがありすぎて、私の中ではその間がミッシング・リンクになっているのだが、これはちょうどその間を埋めるものか。
しかし当時の森繁、飛んだり撥ねたり、よく動いているものである。
ナンシー関さんは、まず確実にこのころの森繁映画を見てはいなかっただろうが、見た上で貶すなり批判なりをしてほしかったと思う。そうすれば時代観察としての意味以上のものが書けたと思うのだが。
食事は諸岡のロイヤルホストで。
よしひと嬢、口内炎が出来ているので汁ものは避けたいと言っていたのに、グラタンやシチューを頼む。やっぱり「いたた」と涙を流しながら食べていたが、そうなるとわかっててどうして目先の欲にとらわれるか(^_^;)。
しげと私は、定食メニューを。最初しげは「スパもほしいし、これもあれも」と悩んでいたが、結局メニューを一つだけに絞る。最近、ようやく「我慢すること」を学習したようである。
食事をしながら雑談をしていたのだが、そのうち、ホームページのコンテンツの話になる。よしひと嬢に、イラストを何か描いてもらえないか聞いてみたのだが、最近しばらく描いていないとか。
「『名探偵コナン』は描ける?」
「あの絵はちょっと……」
しげが「他力本願」と突っ込む。でも私が描くとこいつは「自画自讃」と文句をつけるのだ。どうすりゃいいんだ。
『名探偵コナン』を批判してることについても、しげの舌鋒は厳しい。
「なんでそんなにトリックに拘るの? まずはストーリーじゃん」
「トリックにだけ拘ってたりしてないよ。プロットもストーリーもキャラクターもチグハグだし、まず殺人の動機が一番いい加減だって言ってんだよ」
「でも口を開いたらすぐに『ミステリーとして』って言うけど、読者は『面白いかどうか』だけで、いちいち『コナン』がミステリーかどうかとか考えてないって」
「それはそれでいいんだよ、オレが『ミステリーとして』っていうのは、その言葉を使えば他の細かいめんどくさい説明をしなくても通じる相手がいるからで、『話が面白いかどうか』って意味でなら同じなんだし。だいたいおまえは『コナン』面白いの?」
「ひまつぶしに読むのにはちょうどいいよ。けど、読みながらいちいち『ああ、この事件のトリックはこうで、犯人は誰だな?』とか考えないよ。アンタの読み方って、物語を読んでるんじゃなくて、『クイズマニアがクイズを解く』見方になってるじゃん」
「そういう描き方をあのマンガがしてるからだよ。『ミステリーとして』読まれることを意図してることがはっきりしてるのに、ファンがみんなそこんとこは無視して、新一の蘭への愛がどうの、平次の和葉ヘの愛がどうのって、そんなとこだけ見てるほうがよっぽどおかしいよ」
「……そんなに好きなん?『コナン』が」
「好きじゃなきゃ、単行本41巻全部買って、特別編も19巻まで全部買って、映画も毎年必ず見に行って、ムックまで買ったりせんわ!」
……いや、自分で言っててもバカだと思う。そりゃ、わかっちゃいるのだ。
私は『コナン』の話のチャチさや既成作品からのパクリの多さや、ミステリそのものに対する作者の志の低さにばかり腹を立てているのではなく、どちらかと言うとファンサイトを開いてる腐女子の「ものの見方の狭さ」の方に憤りを感じていたのだ。
でも、更によしひと嬢から聞いたのだが、『コナン』のヤオイ本というのもちゃんと存在してるようなのである。
「誰と誰だよ。小五郎とコナンか」
「いや……大坂の方にいるじゃないですか」
「……平次とコナン? ああ、いや、平次と新一か」
「いえ、平次とコナンで」
「コナンと? 攻めはどっち?」
「コナン君のほう……かな?」
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06月07日(土)
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