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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■オタアミV前夜祭/映画『ひき逃げ』
 「交通戦争は悲劇しか生まない」というのが本作の製作意図だったことは間違いない。しかし、今や「車社会」自体を批判する映画など、作ろうと思ったって作れるものではない。自動車会社をストレートに「企業悪」として描いているあたり、ヤマハからクレームがきたっておかしくない(^o^)。
 ではこの映画が「時代遅れ」になってしまってしまったかというと、そうでもない。車社会自体に警鐘を鳴らし得た時代と違って、ハッキリ言っちゃえば現代は車で人が死ぬのも仕方がない世の中なのである。私が、アナタが、今、車に轢かれて死んでないのは、ただ単に運がよかったからに過ぎない。
 だから今、かえってこの映画の悲壮感は弥増している。
 毎日、交通事故で人の死なない日はない。けれど、国子のような不幸な人間を生み出さない方法なんてないのである。今日も、明日も、明後日も、子をなくす親が、親をなくす子が、何人も、何十人も「生産」されているのだ。
 もしかして、そういう未来まで予見して作ったのかなあ、成瀬監督。

 東宝映画が一番イキがよかった時代だけあって、上記のキャスト以外にも触れたい人がたくさん。
 柿沼の部下・川島には加東大介、黒金には土屋嘉男。悪辣な腰巾着を好演。警察の取調官には稲葉義男に加藤武。このへんはクロサワ組からの流れが多い。
 巡査役には『ウルトラQ/2020年の挑戦&あけてくれ!』の柳谷寛。いい人なんだけど、役に立たない感じがしてて実にイイ。
 同じく『ウルトラQ/バルンガ』の奈良丸博士役が印象的だった青野平義は医者役でワンシーンだけの登場。
 博士繋がりで、『ウルトラQ/甘い蜜の恐怖』の長谷川博士を演じた清水元、今回は山野モータースの弁護士・今西を憎々しげに演じる。
 おっと、『ウルトラQ』と言えば、レギュラーのデスク・田島義文さんも刑事部長役で出演してました。別にこの人たち、『ウルトラQ』だけが代表作ってわけじゃないけど、ついそこに注目しちゃうね。
 高峰秀子の夫というオイシイ役は小川安三。岡本喜八の『殺人狂時代』で、トランプ投げの殺し屋・間淵を演じた方。ちなみに『殺人狂時代』には、『二十四の瞳』で高峰秀子の夫を演じた天本英世も出演してたから、あれは「高峰秀子の夫役」共演映画でもあったわけだ。しかし高峰秀子って、しょっちゅう夫に先立たれてるな(『浮雲』じゃ自分が先に死んでたが)。
 それから、国子の轢かれた子供・武を演じたのは『サンダ対ガイラ』で子供時代のフランケンシュタインを演じた小宮康弘くん。多分もう他の映画には出てないと思う。
 逆に東宝特撮に出てる高峰秀子ってのも見てみたかった気がする。
 ……おっと、エノケンの『孫悟空』があったか(^o^)

 いよいよ明日は「オタクアミーゴスin九州V」の本番。ということで、今日はエロの冒険者さん宅で、直前の打ち合わせ兼、機材の確認の予定。
 なんだけれど、集合時間の連絡がパティオに上がったのは昨日のこと。
 おかげでしげは、ここ二、三日、「まだかな、まだ連絡がないかな」と焦っていたが、予定自体は決まってるのだから、時間の確認についてまでそんなに慌てなくったっていいのだ。
 っつーか、わかんなきゃ電話で聞きゃいいじゃん。このしげのせっかちがこっちにまで伝播すると、かえって何か失敗しそうになるんで、あまり本気で相手にしたくはない。
 しげは機材の準備があるので、昼を回ると一足先に出発。
 私の仕事は当日の警備なので、実は今日はすることがない。2時間遅れて出かける。
 ところが、出かける直前、いきなりしげから連絡が入った。
 「ヨドバシカメラに寄って、DVテープ買って来て」
 そんなん、直前に言うな。しかも、博多駅はエロさんとこに行くコースからは外れている。今からそんな遠回りをしたら、何時に辿りつけるかわからんではないか。
 でも必要なものを買って来てくれと言われりゃ行くしかない。それにヨドバシでなくても、もしかしたら駅の構内でDVテープを買えるかもしれない。そう判断して、博多駅で、ビデオテープをよく買ってた「カメラのドイ」に行ってみる。

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02月22日(土)
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