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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■雪がとっても白いから/『あひるの王子さま』5巻(森永あい)
 「うん、これから試験で勉強が忙しくなるからとか……」
 「そんなん、最初からわかってたんじゃない?」
 「だから、みんなにそのまま転送できなくて」
 円谷君も、決して責任感がないわけではないと思う。やる気だってあるだろう。ただ如何せん、彼は客観的に状況を把握する能力に著しく欠けている。演出にはトコトン向いていないのだ。まあ、芝居に関わって1年も経っていないというのに、演出をやりたいと言い出すこと自体、自分が見えていないということであるのだが。
 「ゴロちゃん(=円谷君)、文章ヘンやん」
 「知らんよ」
 「……ヘンなんよ、前にもヘンなメール送って、○○さんを怒らせたことあるし」
 それだけじゃ状況が分らない。なんだか円谷くんがイタズラメールを送ったみたいではないか。どうも言葉遣いが馴れ馴れし過ぎたとか、そんな感じらしいのだが。
 確かに円谷君は私が知る限りでもしょっちゅうトンチンカンなことをやらかしている。理由は、たいていの場合、先入観に振りまわされて早合点を起こしているのだ。だから自然、「人の話を聞いちゃいねえ」とか「言い訳ばかりしてる」と受け取られることになる。本人に悪気がない分、かえって始末に悪い。
 「じゃあ、なんで、演出させるかね、向いてないってわかるやろ」
 「本人がしたいって言ったから」
 「言えばやらせるって問題じゃないだろ。それだから、真剣に芝居しようとしてないって思われるんだよ」
 これにはしげも反論はできない。
 「で、演出はどうすんの」
 「鈴邑さんになると思うけど……」
 「引き受けてくれるんかね?」
 鈴邑君が本気で取り組んでくれるんなら、こんなありがたい話はないが、子供二人抱えて生活もタイヘンだろうに、大丈夫なんだろうか。


 またもやしげの噂話。
 女は噂話が好きだなあ、というのは古今東西を通じての真理かもしれないが、全く、「人の口に戸は立てられない」の「人」ってのは女のことだよなあ、と思っちゃうのである。
 というのも、最近、鴉丸嬢が其ノ他君からキツク叱られたそうなんだね。
 「おまえ、しげさんになんでも話し過ぎるよ」
 其ノ他君と鴉丸嬢の間にあった出来事が、逐一しげに筒抜けになっているのである。でしげがまた私にそれを筒抜けにする。だから私は鴉丸嬢と其ノ他君の「あんなことやこんなこと」も全部知っちゃってるのである。
 鴉丸嬢は当然、「これはここだけの秘密よ」と言って、しげに話をするのだが、女の「ここ」というのはたいてい「地球上」という意味なので、秘密にもなんにもなりはしない(^_^;)。
 まあ、聞いてる私は「ふ〜ん」ってなもんなんだけれど、其ノ他君も「あんなことやこんなこと」が全部私の耳に入ってると知ったら、居たたまれないだろうなあ(^o^)。
 もちろん、女同士の情報は常にインタラクティブである。
 ゆえに、私の「あんなことやこんなこと」も、全部鴉丸穣&其の他君にも筒抜けになっているのだが、私はそういうのを特に気にもしない。けれど、聞かされる其ノ他君のほうはやっぱり居たたまれないだろうと推測する。
 ……最近、この日記覗いてるか? 其ノ他君。女性ってのはそういうものなんだから、早々にあきらめちゃった方がいいよ。
 大丈夫。私はキミの秘密を他人に漏らしたりはしないから(^o^)。


 帰宅して、『ヒカ碁』を見ようと思ったが、しげが「『スライドショー』を見ると!」と駄々をこねて、仕方なく付き合わされる。
 そうとう疲れてたんだろう、全部見終わる前にそのまま落ちてしまった。
 薬もちっとも効かないし、体力増強する手段、何かないかなあ。


 マンガ、森永あい『あひるの王子さま』5巻(角川書店/あすかコミックス・420円)。
 鈴木君とゆみこちゃん別れちゃいましたね〜。
 これで麗一君にも希望が出て来たってことなんだろうけれど、まだまだヒト波瀾もフタ波瀾もありそうだから見逃せませんね〜。3歩進んで2歩下がるじゃないけど、希望が出てくると麗一くんの煩悩も開放されちゃうわけで、そうなるとブサイク好みのゆみこちゃんには嫌われてしまうことになる。

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01月29日(水)
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