ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491706hit]
■アレももう幻の名作/『ふたつのスピカ』3巻(柳沼行)/『定廻り同心 最後の謎解き』(笹沢左保)
冷静に考えたら「ルパン=山田康雄」なんてのは、ただの刷り込みに過ぎない。それが証拠に、クリント・イーストウッドから山田康雄の声が聞こえてきたら「ルパンやん」と笑っていたアニメファンが当時は腐るほどいた。吹替え洋画ファンにしてみれば全く逆で、「なんでルパンがロディー(『ローハイド』)の声で喋ってんだよ」ってことになるのである。
けれどだからこそ、洗脳されちゃってる人間には何を言ったってムダって雰囲気ができあがってしまっていて、『風魔一族』は不当に評価が低くなってしまっている。映画シリーズの中では唯一、五ヱ門を主役にした番外編的な造りで、小粒な印象は否めないが、そのアニメーションとしての完成度は『カリオストロの城』を凌いでいる部分も多々ある。特に、途中のカーチェイスと五ヱ門の殺陣は、テレビ・映画全作を通じて、最高レベルの作画がなされているのではなかろうか。宮崎さんが誉めてるってのも、宜なるかな。
もちろん、声優の演技だって、先入観を取り除いて聞けば、全然悪くはない。というか、手抜きが当たり前になってた当時の山田康雄よりも、古川登志夫の若々しい声の方が遥かによかった。
女の子たちが口々に文句つけてるのを聞きながら、アニメマニアならぬアニメミーハーには、モノを見る目がないんじゃねーか、と腹が立ったことを覚えている。
さて、ちょっと気になったのは、大塚さんが「今の時期」にこの『風魔』の話を持ち出してきたのはどうしてかな、ということだ。
つまりねー、全く同じような状況で、ジブリが「今」、映画を作ってるからなんだよねー。
そう、『ハウルの動く城』での監督交代劇である。劇場映画作品もあるとは言え、前監督の細田守氏はもともとテレビの人である。あえて憶測だけでモノを言うが、細田氏の切った絵コンテ、ジブリスタッフから見たら「ナニこれ?」ってな出来のものに見えたんではないか。そう考えれば、宮崎さんが公式に発した「これは自分が監督をした方がいいと思った」というコトバの意味が納得できるのである。
細田氏にそんなに実力がないとは思わないが(『ポケモン』も『どれみ』も、細田氏担当の回は絶品だ)、それでも宮崎さんの目から見たら「未だし未だし」だったんじゃなかろうか。
大塚さんのこの発言、「アニメ業界って、こういうことよくあるんですよ」と、ジブリの件も似たようなもんだと匂わすための行為じゃないか、と考えるのは穿ちすぎかなあ。
ああ、でもあの名作がDVD化されないとはなあ。
これだけはLDボックスで買っておいてよかったってことかな。けれど、考えてみたら、劇場版はほかにも『ルパン三世(VS複製人間)』も『念力珍作戦』も『バビロンの黄金伝説』もまだDVDになってないんじゃないか。出来不出来はあるけれど、最近のテレビスペシャルに比べれば、これらの初期映画版のほうがずっとずっと面白いんである。
『ルパン』の面白さは、やっぱり原作に第1テレビシリーズと劇場版で判断してほしいんである。
職場に出てみたら、「今日は臨時の会議がありますよ」と言われて、イヤな予感がする。だいたい上司から出された「臨時」の会議が、あっさりと片付くわきゃない。たいていは何か無理難題を押しつけてくるのが普通だからだ。
案の定、会議は6時過ぎまでかかる。
まあ、詳しい内容は書いちゃうと私の職種がバレちゃうんで、ちょっとだけ「事情を変えて」説明すると、これまでウチの職場、業績が悪いとかなんとかリクツつけて、毎日ムリヤリ全員に1時間残業させてたのね。もちろん残業手当は出してたんだけど。
でも、これはやっぱり正しいあり方じゃないんで、残業をやめようということになった。で、どうするかというと、残業時間まで正規の時間にすることにしたと。
……改善じゃないじゃん!
もちろん会議は罵声が飛び交う大混乱。けど幹部連が意見を撤回する気配はまるでなし。会議後は同僚たちの「やめてやる」ブツブツがあちこちで聞かれたが、これって体のいいリストラじゃねーのかな。けど、部下をただの手ゴマとしか見てない上司のもとに、マトモな連中が残るとも思えんが。
[5]続きを読む
01月15日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る