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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■やっぱり被害に合うのはしげ。/アニメ『サイボーグ009・地上より永遠に』/DVD『マジンカイザー』第7巻最終話ほか
 しげ、練習から帰ってくるなり、「かき氷作って!」と叫ぶ。
 何でいきなり、と思うが、しげに理屈はない。急に食べたくなっただけのことである。
 「自分で作りゃいいじゃん」
 「違うと! アンタのが美味しいと!」
 氷には味はないし、シロップは私がかけてもしげがかけても同じである。
 それに、しげは食い方がやたら汚い。皿の中でかき氷をぐっちゃぐちゃに混ぜてどドロドロにして、すするように食うのだ。見てて気持ちが悪いので、作ってやりたくなんかない。
 けどこういうときのしげは、「作ってくれないとイヤじゃんイヤじゃん!」とわがまま王子ウラシマのようにいつまでもうるさい。
 しかたなく、かき氷を作って、メロンシロップをかけ、コンデンスミルクをかける。一応、シロップが上の方だけかかって、底の方は氷のままにならないように、中ごろで一度シロップをかけるのだが、ぐちゃぐちゃ混ぜられたら意味ないよな。
 ああ、やっぱりぐちゃぐちゃ混ぜてやがる。イヤだイヤだ。
 しげ、そのあとはくたっと寝る。やっぱり全然家事する気はないのだ。
 ……私のメシは? いや、自分で麻婆豆腐を作って食べましたがね。いつものことです。

  よしひと嬢からしげに電話があるが、しげは爆睡していて全く起きて来ない。
 パソコンの調子について聞きたいらしかったが、私じゃ相手にならない。
 で、気がついたらまたオタク話になっている(^_^;)。
 「『戦闘妖精雪風』、手に入れたよ」
 「あ、あれキャラデザインがダメです」
 神林長平のファンからするとアレは許せぬものらしい。
 「『WXV』も手に入れたから、そのうち見においでよ」
 もちろんそのあとには黒澤ボックスも控えているわけである。全くDVD三昧だなあ。
 よしひと嬢も今、原作の『009』にハマっているのだが、秋田文庫版には『天使編』が未収録だとか。発表順に収録しないで、テキトーな編集してるから読者が困るんである。でも今や『移民編』のオリジナル版は、どの出版社のも完全に入手不可。トシとっててよかった思えるときはその現物を自分が持ってることを威張れることくらいのもんだ。


 さて、で、今日はいよいよアニメ『サイボーグ009』の実質的な最終回である。
 題して『地上より永遠に』。サブタイトルをフレッド・ジンネマン監督の映画(っつーか、ジェームズ・ジョーンズの小説)からまんま取って来てるのはいただけないが、中身がよけりゃ細かいところはどうでもいいんである。
 今回はOPもカット、いきなり本編突入。これは第1話『誕生』と同様の趣向である。
 バン・ボグートとの戦いがあっさり終わってしまったのはやや拍子抜けだったが、これは後半に「タメ」を作るための措置だろう。原作通り、スローモーションで倒れるボグートを見たかった気もするが、まあ、もともと原作の表現自体が、黒澤明の『七人の侍』のスローモーションの手法をパクってんだから、そのままやるとシャレにならんのである(残像が残るのは『眠狂四郎』の円月殺法ですな)。
 004の「音」に関するセリフも短くなり、その代わり、006が死んだダフネたちの手を握らせてあげるシーンなどが原作にはない追加の演出。
 いよいよ魔神像が発動、ここで001が009に「君に任せる」とテレパシーで伝えるシーン、及び、003が握った009の手がスウッと消えて行くカットなどが追加。001はもっと冷徹だよなあ、とは思うが、これは原作ファンの思い入れであって、今回のアニメでファンになった人には、これくらいオブラートで包んだ方がいいのだろう。
 あとの大きな改変は二つ、一つはブラックゴーストの三つの脳を、男・女・子供に振り分けたアイデアは秀逸。彼らはまさしく人間の象徴だしね。私はちょっと水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』の「雪男・雪女・雪ん子」を連想してしまいましたが(^o^)。けど、内海賢二さんと来宮良子さんじゃ、声優、ちょっと濃すぎないか。あまり演技過剰になってもただのバカにしか見えないのは、スカールで証明ずみだし(若本さんファンごめん)。

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09月29日(日)
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