ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491718hit]
■復讐するは誰にある?/映画『恐怖のワニ人間』/『Q.E.D. 証明終了』13巻(加藤元浩)
「そりゃそうだ」
と言っても、腹は減っているのでそうもいかない。できるだけ安そうなネタ、納豆マヨネーズだのイカオクラだの押し寿司だの、110円の皿ばかり選んで食べる。合いカモロースもウナギも意外と安くて200円。しげは卵サラダ巻があれば満足なので、あまりたくさん食べない。二人で結局、3300円ほど。「すし大臣」で食べた中で一番安かったのではないか。何しろ今回、ウニもイクラもトロも食ってない。いや、食わなきゃならんというものでもないが。
マンガ、加藤元浩『Q.E.D. 証明終了』13巻(講談社/KCGM・410円)。
MITを15歳で卒業した天才少年、燈馬想の推理を描く第13弾。
いや、隔月連載で、13巻、よく続いてると思うよ。ミステリとしてのレベルは『コナン』なんかより遥かに高いんだけれど、それだけにかえって客にはマニアしかついてないんじゃないかと心配してたし。ここまで続いてるんなら、一般のお客さんもちゃんといて買ってくれてるってことだろうし、ミステリブームは本物なのだろあなあ。
見返しの作者の加藤さんのコメントにあるけれど、この作品には原作者は全くいないそうである。時折外した話はあっても、ブレーンが誰もいなくてこれだけハイレベルな作品を提供できるということは素晴らしい。
第1話「災厄の男」は一種のコン・ゲームもの。ビル・ゲイツをあからさまにモデルにしたアランソフト社社長、アラン・ブレードが燈馬をヘッドハンティングするために来日する。アメリカに来る意志のない燈馬をムリヤリ引っ張って行くために、アランは罠を仕掛ける。孤立した豪華客船の中に飾られたレンブラントの絵を盗み出せるかどうか。
あれ? これって怪盗もの? と思わせといて、……なオチにもってくところが上手い。難を言えば、アラン、そんなにバカで社長としてやってけるのかって疑問はあるけど、まあ、本物も……らしいから、これでもいいのかも(^o^)。
第2話「クラインの塔」は推理に矛盾はないが、やや単純で、ちょっとした推理クイズって印象の作品。まあ、しょっちゅう傑作は描けないだろうから、たまにそういうのがあっても仕方がないか。塔の中での消失トリック……と言ってもたいしたトリックじゃない。どちらかと言えば、この解りきった答えになぜ気がついたか、という「証明」の部分に救いがあるような作品である。
WOWOW『恐怖のワニ人間(THE ALLIGATOR PEOPLE)』(1959米)。
これもスチールでしか見たことないアチラのトホホSFとして有名なのだけれど、やっぱりキテるよなあ、あのデザイン。
筋はまあ、実験に失敗してワニ人間(ロン・チャニーJr.!)になった男の悲劇、というありきたりなものだけれど、一応、役者は一生懸命がんばって演技してはいるのよ。でも、やっぱり小道具がもうどうにもしようがない(^_^;)。
だってよう、あからさまにハクセイやロボットな動かないワニ見て(一部本物も使用)、ヒロインキャーキャー叫んでるんだから、観客はもうどうしたらいいのゆら(^_^;)。こんなん作っててアチラは日本のゴジラを笑ってたのかなあ。頼むから「うおーっ」て吼えるなワニ(何しろ変身前のただの生ワニまで鳴くのだ、この映画は)。
あの有名なワニ頭男、実はラストシーンにしか登場しないのな。それまでは単に顔の皮膚がワニ皮ってだけだったのが、それを元に戻そうとして手術してた真っ最中に既知外に乱入されて、完全に頭部がワニになってしまうという(^_^;)。なるか。西岡俊哉の『新・世界の怪獣』に出て来た「アプタ人」はこれからイメージを取ったのかな。
哀れ、自分が完全にワニ人間になったと知った男は、底無し沼に身を投げて死ぬ。登場シーン、五分もないぞ。タイトルに偽りありじゃないのか。でも監督もあんなワニ頭、長いこと画面に出しときたくなかったのかも。
こんなん、昔の人は本気で怖がったんだろうかねえ。
09月18日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る