ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491718hit]
■オタクの血/『アンダンテ』2・3巻(小花美穂)/『魔王ダンテ 神略編』1巻(永井豪)
ふと、位牌を見ると、母の戒名の字数が祖母のものより少ないことに気付く。葬式んときにケチったからかなあ(^。^)。さて、オヤジんときにはどうするか。母と字数が違うのも座りが悪い感じだし。
私は戒名なんて要らないけれど、死んだあと勝手に変な名前つけられそうな気がするな。もっとも私がマトモに墓に入れたならって話だが。
母は、しょっちゅう夢の中には来てるように思う。うっすらと、そんな気はしてるのだ。けれど、目が覚めたら忘れてることがほとんど。多分、私のいろんなドジに呆れてるんだろう。
父はもう食事をしていたとかで、火を焚いたらすぐに帰宅する。
なんだか疲れが溜まってたので、そのまま寝る。
マンガ、小花美穂『アンダンテ』2・3巻(完結/集英社/りぼんマスコットコミックス・各410円)。
えーっと、お兄ちゃんは、血のつながった妹と、血のつながってない妹と、どっちを選ぶか迷って、血のつながってる妹を選びました。マル。
って、いーのか? 『りぼん』にそんなマンガ載っけて。私はいいんだけど、世間の反響はいろいろあったんじゃないかなあ。わずか3巻で終わり(と言っても一年以上は連載してるけど)ってのも、もしかして、どこぞから批判があったせい? とか邪推したくなる。
もっとも、前作の『こどものおもちゃ』でも、相当シリアスな設定持ちこんでたから、これくらいなんということもないのかも。
けれど、本当の人間ドラマってのは、ここから始まるんだよね。
恐らくはもう長くは生きられないだろうメルと兄の那都との最後の日々、更にメルを失ったあとの那都の生き方はどうなるのかとか、洲に押し倒されたあと茗はどうなっちゃうのかとか(^o^)。ヘタすりゃドロドロする直前でシメちゃったのが、少女マンガの限界ってことなのかなあ。
マンガ、永井豪『魔王ダンテ 神略編』1巻(講談社/マガジンKCZ・550円)。
永井豪がいったいいつからつまらなくなってしまったのか、ということを真剣に考えてしまうと、それはどうしても『デビルマン』を頂点として、答えるしかない。もちろんそののちも永井氏は『バイオレンスジャック』『手天童子』『凄ノ王』と力作を発表していくのだが、作者本人がどんなに精魂込めて描いていようが、読者にしてみれば、燃え尽きたあとの「残滓」にしか見えなかった。いや、『デビルマン』以前はたとえギャグマンガであろうが、永井氏の若さとエネルギーの爆発が見られていたのに、それ以後は気の抜けたサイダーのような、はっきり「愚作」としか言えない作品ばかりを乱発するようになってしまったのだ。
それは『デビルマン』の原型たる『魔王ダンテ』のリメイク版であるこの『神略編』を読めば特に感じることである。オリジナル版でメドゥーサによって語られた侵略者としての「神=人間」の起源。1巻を費やしてそれを描きながら、それは物語でもマンガでも無く、ただの「説明」にしかなっていない。作者本人は語り口が上手くなっているつもりなようだが、実際にはどんどんヘタになっている。魔獣ゼノンとの戦いの後、メドゥーサの涙とともに語られたからこそ、かつての神略に読者は衝撃を受け、悪魔たちの戦いに感銘を受けもしたのだ。
『マジンガー』や『キューティーハニー』のリメイクもそうだが、どうして永井豪は自作を貶めるような新作ばかり描くようになっちゃったのか。描線が死に、キャラクターに深みがなくなり、アイデアも陳腐、ドラマも作れない、どうにも見るに堪えない状況がもう何年続いているだろう。なのに、どうして誰も永井さんに「つまんねえよ」と言ってやらないのか。本当に永井さんは燃え尽きてしまったのか。
思うに、完全にシリアスに転じてしまって後、永井さんのマンガからは「伸びやかさ」が消えていったのではないか。
[5]続きを読む
08月13日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る