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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■灰色の巨人/『サトラレ』3巻(佐藤マコト)ほか
 しげも喉が乾いてたいたので、「ドリンクバーがあるからなあ」と渋々承諾。オカズがセルフのバイキング方式なので、冷えてるのがしげの嫌うところだけれど、温めなおしもしてもらえるんだし、文句つけるほどじゃない。私は冷えてても平気だし。だいたいしげはネコ舌で冷えるの待って食ってんだから、どうして「冷えててイヤ」と文句をつけるのか理解に苦しむ。
 ウナギに刺身。いつもはイカ天を取ってくるのだが、一つ150円というのが意外と割高になるんで、このへんで抑える。一皿自体はどれも300円前後で安く感じるんだけど、結局三皿くらい取ってくるからメシと合わせて千円くらいにはなるんだよね。そこもしげが嫌うところだけれど、だったら三更も四皿も取ってこなきゃいいだけの話で。
 「だってあったら取りたくなるし」
 結局、己の欲に勝てないってことじゃん(-_-;)。

 食後、姉の店に寄って父に中元を渡す。
 中元と言っても、しげの働いてるリンガーハットのノルマである。必ず知り合いのところに送らないといけないらしいが、それって、結局給料が目減りしてるってことじゃないのか。
 父も「いきなりどうして中元」みたいに怪訝な顔をしている。
 「中身はなんや?」
 「さあ? 麺じゃない?」
 贈り物の中身を知らないで渡すってのもシツレイ極まりないが、ノルマだしご勘弁。

 そのあと、博多駅で紀伊國屋・メトロ書店を回って、帰宅。
 仕事仕事の連日の強行軍に加えて、あちこち振り回したせいか、しげ、帰るなり倒れこむようにして爆睡。でも、また2、3時間したらまた仕事に出ねばならないのだ。
 ……やっぱり毎日の送り迎え、相当負担になってるよなあ。できるなら、もうちょっと環境のいいとこに転職した方がいいかな、と本気で考え始めている今日この頃である。


 マンガ、佐藤マコト『サトラレ』3巻(講談社/イブニングKC・540円)。
 オビにあるけど、ついにドラマ化だそうで、でも主演がオダギリジョーに鶴田真由って、映画版のキャストをいかにも程よくテレビサイズに合わせましたって感じだねえ。特に見る気ないから文句つけてもしょうがないんだけど。
 ただなあ、テレビの企画として考えた場合だよ、『サトラレ』ってどんなもんだか、って思ったやつ、テレビ局には誰もいなかったのか?
 マンガのドラマ化について云々したいわけではない。やっぱり見る気は全く起こらなかったが、『アンティーク 西洋骨董洋菓子店』などは、よくぞこんな原作を引っ張り出してきたものだ、と企画自体には感心したものである。
 けれどねえ、『サトラレ』の場合はだよ、テレビスタッフがモノを考えて番組作ってるようにはとても思えないのだよ。というのが、原作の方はまだまだ物語の端緒を示しただけで、全く本筋に入って来ていない、と言える段階なんだから(映画の方も今思えばちと時期尚早だったね)。
 自らの思念を周囲に「悟られ」てしまうと言う「サトラレ」の設定は実に魅力的だ。もしも「サトラレ」が本当にいたらどうなるか。自らがサトラレであったら、その事実とどう対するか。読者はもっぱらそういった具体的なケースを様々に想像するだろう。
 即ち、作者は、あるいはドラマの作り手は、その読者の「想像力」をはるかに越えるようなドラマ展開を作り出すことを強いられるのである。『水戸黄門』のような予定調和のドラマを作るのとはまるで作り手の心構えが違ってくるのだ。
 でも、果たして、そこまでドラマのスタッフが考えてるかね?
 考えてなきゃ、初めから「駄作」になることが決まっちゃうと思うんだが、この私の想像、十中八九当たってると思うな。

 マンガの3巻は、作者の佐藤さんの「がんばり」が随所に見られる。
 ただ、その「がんばり」がウソの上にウソを重ねるだけの無理なモノになってるところもあるような。

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07月11日(木)
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