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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■つまりシロクマって保護色?/『愛はめんどくさい』(まついなつき)/映画『原子怪獣現わる』ほか
そんなクソ作品でも、ネタバラシだけは礼儀としてしないが、全作について言えるのは、もちっと「密室」がなぜ作られねばならなかったかってこと、マジメに考えろってことだ。
折原一『トロイの密室』。現場にいりゃ、そんなトリック、ガキでも見抜くわ。
霞流一『タワーに死す』。だから誰でも思いつくけどバカバカしいから誰も書かないトリックを堂々と書くなって。
柴田よしき『正太郎と冷たい方程式』。宇宙モノにする意味ないよ。それどころか、この作者、小学生程度の算数能力もない。寝惚けてこれ書いたかトチ狂ってたかのどっちかだ。これまで読んできたミステリの中でも最下層に位置するクソ作品。SFファンのみなさん、間違っても『方程式』シリーズを期待しないようにね。
泡坂妻夫『雪の絵画教室』。唯一のオアシス(^_^;)。
けれどこれも泡坂さんのチェスタートン式ミステリに慣れてないと、まず現実離れしたキャラクター自体に感情移入できない読者も多かろうなあ。これもトリック的にはたいしたことないし。
名作アンソロジーならともかく、こういう新作競演って、クソになる場合が多いが、「傑作を書いてはいけない」なんて不文律でもあるのか。
まついなつき『愛はめんどくさい』(メディアワークス・1050円)。
実はまついなつきの本を読んだのはこれが初めて。
興味はあったんだけど、あまり本屋で見かけないもんでさあ(^_^;)。イラストとかでは見たことあるんだけどね。でもこれもエッセイ本なんで、マンガ本は未だに読んでないんだよな。
エッセイ本というとオシャレに聞こえるけど(そうか?)、中身は嫁姑戦争を楽しく描くってコンセプトがなぜか最後は離婚になっちゃったという、笑っていいのかいけないのか、これはこれでまあ楽しいのかもって感じのバクロ本。バクロ本なんて人聞きの悪い呼び方は作者には失礼かもしれないけれど、なんかそんな雰囲気漂ってるんで(^_^;)。
率直なこと言っちゃうと、ヨメとシュウトメどっちが正しいか、なんて真剣に考えてもしょうがない。正しかろうが間違ってようが、付き合わなきゃならない相手とは付き合わなきゃなんないんだからね。だから実はまついさんがヒス起こしてコワレていく過程なんてのは「ふーん」てなもんで読んでた。
面白いと思ったのは、そういうメインの部分ではなくて、夫のマチダさんのグータラぶりだったりする。ともかく結婚して以来、まついさんの稼いだおカネで暮らせるものだから、どんどん仕事をしなくなっていくってのが男のホンネを覗かせていて微笑ましいね(←皮肉だ、皮肉)。カメラマンって職業、仕事があるときはあるけれどもないときは徹底的にないってことを妻のまついさんは一所懸命理解しようとするんだけれど、それが幻想と言うもの。自分を騙して誤魔化しているのだね。
私は写真の良し悪しなんぞ全くワカランどころか、シロウトとプロの差なんて実はたいしてないんじゃないかとか、不遜なこと考えてるやつなんで、仕事がないのは腕がどうこう言う前に、単にサボってるだけだろう、としか思えない。よく八年もガマンしてたよな、まついさん。旧弊な家族のしがらみなどとは全く無縁そうに見えるまついさんにして、やっぱりどこか「幸せな家庭」なんてのを夢見てた部分があったんだろうなあ。結婚にそんな幻想は邪魔なだけだと思うけど。
出版されたのは一年前なので、今は三人の男の子を女手一つで育ててるってことなのかな。まついさんのホームページでの近況報告では、元ご主人は別れたらちゃんと仕事をするようになったそうである。そりゃ養ってくれる人がいなくなればそうするしかないわな。だから亭主がグータラだったり女房がグータラだったりしたら、何も気にせずさっさと別れちまえばいいのである。
え? オマエのウチはどうだって?
今んとこどっちもグータラだからなあ。別れて背中向けて歩いてったらまた地球の裏側で出会ったような感じですかね。まあリコンするようなことがあったらその過程も正直に日記に書きますわな。
以前録画していたビデオ『原子怪獣現わる』を見る。
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06月06日(木)
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