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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ゴーマンかましちゃ、いけまっしぇん/『コンセント』(田口ランディ)ほか
「気分が殺がれたらやらなきゃならないこともしない」「注文つけられてまで書きたくない」なんて、表現者としての自覚がないと言わざるを得ない。
もちろん、作家にだって、「おだてられないと書けない」なんてタイプの人もいないわけではない。
でもたかが「しげ」が大作家を気取ってどうするのか。
しげは、私の方がエラソウにしてると言っているが、それは書くときのスタイルなのであって、文章を書き続けるということに関しては、私は自分の文章に責任を負ってるつもりなんである。
結局、しげは、自分の書いてるものに自信がないから、傲慢な態度を取って誤魔化しているだけなのだ。こんな、自分の失敗を、さもこちらの落ち度のように責任転嫁し、すり替えてものを言うような卑怯な態度を取っていて、恥ずかしくはないのか。
……ないんだよなあ。
しげには私が劇団に顔を出さなくなった理由だって、少しも分っちゃいないんだろうな。
もうしげに弁当を買ってきてやるのもやめた。
迷惑かけて悪いって気持ちを起こさない相手に、何かをしてやろうって気にはこちらもなれない。
だいたいメシ代は渡してるんだから、これ以上たからせる必要もあるまい。
アニメ『しあわせソウのオコジョさん』。
帰宅が早かったので、初めてオープニングを見る。
なんと音響監督が『海のトリトン』の塩屋翼。子役から始まって今や監督かあ。人って成長するんだねえ。当たり前だけど(当たり前でないヤツをソバで見てると実感がわかん)。
音楽も天野正道と豪華だが、肝心の監督の山本裕介って人がどんな人なのかよく知らない。新人さんなのかもしれないが、これから頭角を表してくるのだろうか。
内容は原作の3巻あたりか。
への字口の女の子がツチヤにラブレターを渡す話が原作にもあった(いけね。この日記に感想書くの忘れてた)。
あのキャラ、思いこみが激しいタイプで、マンガキャラとしてはスキだ。現実の女ならイヤだが。
続けて『FF』も久しぶりに見てみるが、筋がもーどーなってるのか分らんのであった。
田口ランディ『コンセント』(幻冬社文庫・630円)。
作者の名前自体が気になってて、この人いったい何者? とか思ってたんだが、どうやらネットアイドルみたいなところから作品が人に知られてったらしい。
それにしても謎だね、「ランディ」。
これって男名前じゃないのか? 本名か? ペンネームか?
もしペンネームだったら、ちょっとセンスを疑うが。
でも本編はなかなかに面白い。
ヒロインが冒頭からやたらと男とヤリまくって、私のようにマジメ一方な(^o^)人間には、ちょっと感情移入がしにくいのだが、それにもちゃんと意味があるということがラストでわかる仕組みになっている。
というか、ネタはそんなに目新しいものではない。
要するに「コンセント」ってのはオマ○コのことで、一見コミュニケーション不全のように見えるヒロインが実はシャーマンとしての素質を持っていて、男は女につながることによって自らの精神世界とチャネリングする……ということらしいのね。確かに、娼婦=シャーマンってのは古来からの伝統だからねえ。
ある意味ありきたりなこの設定を、ランディさんは魅力的な筆致で描いていく。やっぱり語り口がうまいとネタが普通でも読めるもんなのだ。
孤独な兄の衰弱死、それに遭遇して以来、ヒロインには人間の「死臭」が嗅ぎ分けられるようになる。怯えた彼女は、かつて自分と不倫の関係にあった精神科医の門戸を叩くが……。
この導入が読む者を一気に作品世界に没入させていく。
死んだ兄が踏み切りに佇むイメージが、ヒロインの前にフラッシュバックとして現れる。幻覚? 妄想?
それとも兄は自分に何かを語りかけたいのだろうか。
そして自分はなぜ気がついたらセックスをしてしまっているのか(^o^)。
ともかく出会った男と気がついたらヤッているというこの設定がすごいね。
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02月05日(火)
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