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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■部屋の中を歩けるようになったよん(それが普通だってば)/アニメ『七人のナナ』第2話/『クレヨンしんちゃん』31巻(臼井儀人)ほか
ハム太郎は所詮ペットだ。ハムハムランドから帰ってきて、ロコちゃんに再び会えたからといって、最初に感じていた、ロコちゃんとの距離、人間と動物との差が本当に埋められたわけではない。だとすれば、これまでの「家出もの」とは、その点で全く一線を画するものがあるのではないか。
だって所詮あれって見せかけのハッピーエンドでしかないもの。ハム太郎がロコちゃんの恋人になれる日なんて永遠に来ないんだから。ロコちゃんも、ハム太郎も、その現実から目を背け、とりあえずは居心地のいい、もう一つの虚構に逃げただけの結末なのだ、アレは。
劇場の子供たちは、ひょっとしたらそこまで感じ取ってるんじゃないか。自分が「人間」として扱われているのではなく、親の「ペット」に過ぎないってことを。そしていつかは「捨てられる」ってことを。……そりゃ、食い入るように見はするわな。
……そう言えば、劇場で見たときも子供たち、ハム太郎のあとも全然元気がなかったなあ。彼らの未熟な表現能力では、自分たちが何に不安を抱いているか気がつかなかったかもしれないけれど、その不安は恐らく外れてはいない。
君たちはいつか捨てられるのだよ、あるいは実はもう、生まれた時から捨てられてるかもしれないのだよ。早いとこ、それを自覚した方が自立の道も開けるんだけれど、小学生くらいじゃ、まだまだそれは難しいかもねえ。
マンガ、臼井儀人『クレヨンしんちゃん』31巻(双葉社・560円)。
『クレヨンしんちゃん 寒いけど、オラのハートはあっついゾ!号』(双葉社・380円)。
アニメの方は時々しか見てないんだけど、モロダシ共和国のオマタさんは出て来てないよなあ。
例の堺市のなんたら家族が「黒人を出すな」とか言って騒いだ悪影響がこんなとこにも出てるよな。アニメと原作のどっちが好きかって言われたらアニメの方、と答えるしかないんだけど、原作にしかないギャグもあるから、やっぱりついつい買っちゃうのである。
私は『しんちゃん』については遅れてきたファン(映画版『アクション仮面VSハイグレ魔王』以降)なので、細かい設定は知らないことも多い。アニメと原作の違いもところどころしか解らない。
『クレヨンしんちゃん百科』みたいな本が出ないかなとも思うんだが、子供向けだと中味がチャチなものにしかならないし、かと言ってオタク向けだとデータが細かすぎて売れない。
やっぱり世間でのオタクの占める割合が増えてってくれないと、モノの供給自体、されなくなっちゃうのである。
01月17日(木)
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