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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■カチカチ山の……/ドラマ『着ながし奉行』
ガスコンロにかけて、火をつけたの忘れないようにしなきゃなあ、と思って、パソコンの前に座ってメールチェックを始めた途端、きれいサッパリ忘れた(^_^;)。
気がついたら部屋の中が煙でモウモウ。
なのに、いやに目が痛いなあ、疲れ目かな? なんて悠長に構えてたのだから情けない。
幸い火事にまでは至らなかったが(一応、警報が鳴るほどではなかった)、シャケは黒焦げ。それでも、残った身はないかと細かくお焦げを殺ぎ落とすあたりが我ながら貧乏人。
換気扇を回し各部屋の空調を全開にして数時間、それでも煙はなかなか薄くならない。風呂場の窓を空け放し、風通しをよくしてようやく煙が薄らいだ。
たまにこういうことがあるが、昔に比べて本当に記憶力が減退したのだなあ。ドクター・カオスではないが、新しい知識が古い記憶をどんどん消し去って行くのであろう。って、5秒毎に記憶が消えていくのは困りものだが。
……関係ないけど、私は何遍覚えても「IT革命」の“IT”が“Information Technology”の省略形であることを覚えられません。何かいい語路合せでもご存知の方はいらっしゃいませんか(仕事柄、この手の言葉をパッと言えないと困ることが多いのです)。
CS時代劇チャンネル『着ながし奉行』見る。
言わずと知れた、岡本喜八の傑作時代劇。これがなんとテレビで放映されてたってんだから、いい時代もあったもんだ。
原作は山本周五郎の『町奉行日記』。
すなわち、三隅研次の『鉄火奉行』、市川崑の『どら平太』と同じ原作だ。
しかし、同じ原作なのに、毎回主役の仇名が変わって、それがタイトルになるってのは偶然なのか伝統なのか。実際ドラマの中で奉行所の書き役が望月小平太の仇名を聞くシーンが必ずあるしなあ。
誰の考えることも同じ、と言いきっちゃうのは岡本喜八に悪いかも知れないが、ネーミングセンスからいえばやはり「どら平太」の方が一つ頭抜きん出ている。このネーミングは黒澤明の発案だそうだが、どうも岡本さん、黒澤さんと同じ題材で勝負するといつもいささか分が悪い。
……『どら平太』の監督が市川崑でよかった。黒澤さんが撮ってたら、岡本さんのテレビ版も敵わなかったかもしれない。いや、歴史にifは禁物かな(^^)。
ストーリーはどの映像化もほぼ同じで、原作を忠実に描いていると言える。言い替えれば原作のヨワさもそのまま踏襲しているわけで、ラストであっけなく濠外の面々が降参してしまうのがいささか拍子抜け。そこにアイデアがほしいところだったが、その分、岡本喜八の映像化は役者の魅力でその辺を補っている。
望月小平太の仲代達矢以下、当時の無名塾の面々(『どら平太』の役所広司もいる!)と、いつもの岡本組の役者たち、殿山泰司も天本英世もチョイ役だけどちゃんと出ているのが嬉しい。
やはり山本周五郎には「軽み」が必要なのだなあ。
10月15日(月)
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