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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■山田風太郎死す/『新・トンデモ超常現象56の真相』(皆神龍太郎・志水一夫・加門正一)ほか
しかし、それだけ人々に浸透しているがゆえに、こうも言えるのである。
金井美恵子曰く、「山田風太郎は誰でもが読んではいるのだろうが、実はまだ誰にも読まれていない小説家の一人なのだ」。
我々は、自分の心の中に風太郎が常にいることを自覚していない。本当はそこまで自覚しなければ、山田風太郎の偉大さは理解できないのだ。だが、誰も自覚していないからこそ、山田風太郎は偉大であると断言することもできるのではないか。それが先ほども述べた、「潜在化した文化を作り上げた」という言葉の意味なのである。
風太郎作品に駄作はない。
風太郎作品の駄作は、他の全ての小説の傑作の遥か上に位置する。
風太郎作品を読まずして、エンタテインメントを語るなかれ。
傲慢にすら見えるこれらの惹句が、いささかの誇張もないと受け入れられているのも、風太郎作品のみであろう。
なのに各紙の新聞の死亡記事、小さ過ぎ。
今年取ったばかりの第4回日本ミステリー文学大賞受賞に触れてたのは読売新聞だけ。朝日も西日本も殆ど囲み記事扱いだ。。
だから新聞はバカなんだって。\(`0´)/キイッッ。
怒りを抑えつつ、FCOMEDY「裏モノ会議室」に、訃報を書き込む。
柳生十兵衛三部作、どこかの局が一年かけて連続ドラマにしないかなあ。
もしまだ「山田風太郎って、そんなに面白いの?」と疑問に思われるかたは、『伊賀忍法帖』あたりから読み始めてはいかがでしょう(『魔界転生』もいいけど長いし)。純然たる孤高のヒーローもので、読了した後、主人公、笛吹城太郎と別れるのが淋しくなります。……これも『カムイ外伝』に影響与えてるなあ。
真田広之主演で映画にもなってますが、最高の演技を披露してくれているのは、果心居士役の故・成田三樹夫です。
DVDももうすぐ出まっせ。
連日の猛暑。
仕事に行くのはいいんだけどねえ、立ってるだけでダラダラ汗が吹き出て来るんだよねえ。なんでこんなに汗かいてなきゃならんかってくらい。
なのに体重の方は停滞気味だ。入院までに75キロっつ―のは、やっぱり無理っぽいな。
終日勤務の予定だったが、病院に行かねばならないので、仕事を代わってもらって早引け。
今日は入院する西新の成人病センターではなく、ウチの近所の、かかりつけの医者のほうである。センターから預かってきた手紙を担当の医者に渡さねばならないのと、薬をもらうため。検査をするわけでもなし、たいした用事じゃないけど、それでも今日のうちにでも足を運んでおかないと、いい加減時間がなくなってしまう。
出掛けに、しげが「早く帰ってねえ」と甘えた声を出す。
まあ、しばらく優しく相手をしてやらなかったこともあり、できるだけ用事を早めにすまして帰ってやろう、と自転車を飛ばしていったのだが、ちょうど昼休み。
仕方なく、近所の本屋で時間を潰そうとして出かけていったら、またほしい本を見つけてしまった。
ケイブンシャ『円谷英二特撮世界』。
今更言うまでもないが、今年は円谷英二生誕100年である。
関連本も腐るほど出版されていて、とても全部買うことはできないが、スチール写真のみならずスナップが多いのと、解説にリキが入っているのが見て取れたので購入。
ひととおり円谷作品を見ていくと、確かに怪獣映画に関しては一本も見逃しがないのだが、初期作品や、コメディ、戦争ものについてはまだ未見のものが多い。
名高き『ハワイ・マレー沖海戦』を見ていないというのは「円谷ファンを名乗るな」と言われてもしかたがないだろう。
でも、戦争ものって、岡本喜八作品などの一部を除いてお涙頂戴が多くて好きになれなかったしなあ。
『白夫人の妖恋』も三木のり平版『孫悟空』もまだ見てない。東宝、いい加減出し渋りしてないでDVD化しろよ。
宝田明インタビュー、佐原健二・水野久美対談が提灯記事的なのはしかたがないが(水野久美が『マタンゴ』で食ってたキノコは実はピンクに塗った餅で、本当に美味しかったそうだ)、全体的に特撮の成功・失敗についてバランスよく書かれていて、良心的な作りである。
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07月31日(火)
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