ID:104863
G*R
by K・カヲル
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■『女性死神協会 会議中08』
『女性専用極秘相談室はこちらです』



 朽木家母屋二階南東角部屋の奥にある隠し部屋の扉に、ひっそりと隠されるように物陰に貼られた紙には「女性死神協会本会ぎ場」と書かれていた。
「さて、みなさん!」
 女性死神教会会長であるやちるの声が本会ぎ場に響き渡る。
 堂々たるそのやちるの後ろでは、副会長である七緒が控えていた。
「やっぱりなんだかすっごくひさしぶりだよね」
「……それを口にされてはいけません。色々と大人の事情が」
 ぼそりと呟いたやちるに、七緒が囁く。やちるは首を傾げたままだ。
「まあいっか」
 その言葉を合図に七緒はくくっと眼鏡の位置を直し、黒板に書かれた議題を指し示す。
「さて、本日の議題はこちらになっております……女性死神隊員の皆様から、隊の関係者とは別にいろいろと相談できる人がいてほしい、という依頼がありました。確かに、女性の皆様が抱える悩みは仕事だけとは限りません。そして男性の多い社会ですから、悩みを打ち明けにくいということもあるでしょう。そこで、女性死神協会と致しましては卯ノ花隊長にお願いしまして、女性死神専用の相談室を設立することに致しました」
 ふっと七緒の背後に卯ノ花が現れた。瞬歩とはいえ扉の開閉する音すら聞こえず、さすがの七緒も反射的に振り返った。
 卯ノ花が微笑む。
「お続けになって下さい」
「は……っ、はい……ええと、まずはその存在を周知するため、皆様に相談して頂きます。それをまとめて女性死神協会新聞(不定期)に載せる予定です。皆様、相談内容を考えてこられましたね? それでは順にお願い致します」


「では、最初の方!」
「はーい、あたしね」
 七緒の声に乱菊がのんびりと立ち上がり、壇上に向かう。どこからか運んできたソファに座る卯ノ花と向かい合わせに置かれた椅子に腰掛けた。
「よろしくお願いします」
「ええ、どうぞ」
 頭を下げる乱菊に卯ノ花は柔らかい笑みを向けた。乱菊もにっこりと笑う。
「相談なんですけど、あたし、日番谷隊長のことが心配でならないんです」
「どういうことでしょうか」
「ほら、あたしが日番谷隊長に仕えるようになってから、もう十数年……あれ、もっとか、まあそこそこになるじゃないですか。でも隊長ったら、全然身長伸びてないようなんですよね。目線、変わらないですもん。そりゃあ、隊長も努力されてますよ? 小魚食べたり牛乳飲んだり、運動って言いながらぶら下がってみたり。あたしも、おやつにはカルシウムの多いものって思って骨せんべい出したりしてるんですけど……なかなか。雛森の方がちょっと伸びてるんですよね。この間、それを知った隊長が牛乳一気飲みしてむせていたのがいじらしくて」
 卯ノ花が苦笑する。
「そうですね……幼い頃から霊力が強いと、体の方がそれを保つために力を使うらしくて成長が遅れることがあるのです。日番谷隊長もそれが原因と思われますが、あとは適度な運動と睡眠ですね」
 ふむふむと頷く乱菊に、卯ノ花が綺麗な笑みを向けた。
「ですから、松本さん。残業のないようにきちんと仕事をなさらなければなりませんよ……おもしろがってないで」
 乱菊が、はぁい、と首をすくめた。


「では、次の方」
「あ、はい、私です」
 七緒の声に勇音がおずおずと立ち上がり、壇上に向かうとどこか慌てたように卯ノ花と向かい合わせに置かれた椅子に腰掛けた。
「よろしくお願いします」
「ええ、なんか照れくさいですね」
 頭を下げる勇音に卯ノ花は柔らかい笑みを向けた。勇音は赤い顔で頷く。
「あ、改めてご相談申し上げるのですが、ええと、わ、私、もっと副隊長としてしっかりしたいんです」
「よくやって下さってると常々思っていますよ?」

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03月02日(土)
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