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G*R
by K・カヲル
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■『女性死神協会 会議中08』
「ありがとうございます……で、でも私、十一番隊の皆さんに隊長のように接することできないですし、いまだに怖い夢みては清音のところに駆け込んでますし、それで叱られて、とぼとぼ帰ったら荻堂八席に見つかって次の日は薬草採取で早いのに何してるんだって怒られてっていうかなんだかよくもやもやする感じで言われて、薬草採取では寝ぼけていたのか摘み過ぎて調合係の人が悲鳴を上げて、落ち込んでいたら荻堂八席に背筋を伸ばされてまたもやもやして花太郎には慰められて伊江村さんにまでそっとお茶を出されて……私の方が立場上、もっとしっかりしなきゃいけないのに」
卯ノ花が楽しそうに笑った。
「それは昨日のことですね。気にされなくてもよろしいのですよ。薬は必要だったのですから。調合の係もすでに薬品を作り終えています。ただあなたが可愛らしいから、皆がそうして……言って良いのかしら、楽しんでいるだけですよ」
その言葉に勇音は項垂れた。
「でもやっぱり、しっかりはしてないんですね……」
「それがあなたの良いところですよ。それにしてもちょっと楽しいことになりそうですね、ああ、気にしないで。独り言ですから。ふふ」
「では、次の方」
「うむ、私だな」
七緒の声に砕蜂が鷹揚に立ち上がり、堂々と卯ノ花と向かい合わせに置かれた椅子に腰掛けた。
「よろしく頼む」
「こちらこそよろしくお願い致します」
砕蜂と卯ノ花は同時に軽く頷いた。
「さて、私の相談事なのだが、単刀直入に言う。私としてはもう少し女性らしい体型になりたいのだが、どうすれば良いのだろうか」
一瞬、静寂が支配した。
卯ノ花は微笑みを崩さないまま、首を傾げる。
「女性らしいとは……ふっくらと適度な脂肪のついた乳房やお尻を含めた体全体、ということですか?」
「うむ。私の任務においては細い方が適していることが多いのだが、別に胸や尻があるからといって支障があるわけでもない。よって成長することに何ら問題はないのだが、何故か私の体は成長しないままもう百数十年。まあ個人の体質もあるだろうと思っていたが、先日、我が副官がしみじみと私のことを薄いだの小さいだの言うので、ならばその小さい目に焼き付けてくれるわと言い放ってしまってな」
「その副官は先日、こちらに運ばれて一日入院しておりましたが……まあ、こればかりは仰るとおり、体質というものがありますから。それに大前田さんはただ砕蜂隊長が新調されたお召し物を見て感想を述べただけだと言っておりましたよ」
「いや、感想の後、松本がこれを着たらすごかろうと奴が呟いたのを私は聞き逃してないぞ」
「…………一応、考えられる限りの助言を後ほど申し上げますけれど、過剰な期待はしないで下さいね?」
「では、次の方」
「はい」
七緒の声にネムが静かに立ち上がり、音もなく卯ノ花と向かい合わせに置かれた椅子に腰掛けた。
「よろしくお願いします」
「ええ、最近は怪我もなさってないようね?」
卯ノ花は優しく微笑んだ。ネムは小さく頷く。
「……私はもう少し人らしくなりたいのですが、どのようにしたらよろしでしょうか」
一瞬、場に緊張が走った。
卯ノ花は小さく息を吐いて、そして膝の上に置かれていたネムの手をとる。
「あなたは、もう人ですよ」
「でも、すれ違う人からときおり、人形のようだと。マユリ様の傑作であるべき私が人形であってはなりません。私には、何が足りないのでしょうか。阿近さんにお尋ねしても何も言わずに私の頭に手を触れるだけなのです」
「そうして、ご自身のお父様を思いやるだけでもう十分に人ですよ。阿近さんが何も言わないのは、もう十分だからです。確かに感情を外に出すのは苦手でしょう。加えてあなたが美しいから人形のようだと言われるだけであって、あなたは人形ではないのです。私は、あなたが色々なことを感じていることをちゃんと知っています」
ネムはゆっくりと瞬きをすると、小さな声で、ありがとうございますと囁いた。卯ノ花は柔らかい眼差しでネムを見つめる。
「……それでは、もう一つご相談なのですが、父が卯ノ花隊長に実験に協力願えないかともうし」
「お断りします」
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03月02日(土)
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