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G*R
by K・カヲル
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■『女性死神協会 会議中02番外編3 前編』
「長次郎さんはね、贈り主の好み・現在欲しい物・経済状態とか詳細に調べ上げて、負担に感じない程度だけど確かな品で、しかも贈り主が欲しいと思っていたものを必ず贈っているよ。どう調べるのかは教えてくれなかったけど、僕も以前、あったらいいなと思っていた物をもらったことがある。口にしたことはなかったんだけどねえ」
「どう調べるんだよ、そんなの」
「うーん、そこが長次郎さんの謎のところだよね。まあでも、相手が喜ぶものを贈りたければ、調べた方がいいと思うけどな」
 あの副隊長は謎だらけだろうというツッコミをぐっと押さえて、日番谷はとりあえず、頷いた。



2.経験豊富そうな人に聞いてみよう

 そこへ書類やら色々と抱えた大前田が通りかかった。隊長が三人並んで腰掛けて道に体を向けているので、先程から前を通る者は皆ぺこぺこと忙しく頭を上げ下げしていたのだが、大前田はぺこりと軽く頭を下げて、堂々と前を通ろうとする。
「大前田」
 浮竹が呼び止めると、大前田はひょいと体を向ける。
「なんすか」
「ちょっといいかな。悩める若者にアドバイスをして欲しいんだけど」
 京楽が笑って手招きする。大前田は面倒だと顔に思い切り大きく書いていたが、それでも近寄ってきた。その巨体を見上げ、日番谷は乱菊から以前聞いたことを思い出す。大前田は見た目もアレで性格も一見アレだが、実は面倒見がよく、本来の意味の適当ということをよく知っているから影で人気があるらしい。なるほど、尋ねる価値はあると日番谷は頷く。
「何でしょう」
「君さ、バレンタインのお返しって、どうしてる?」
 京楽の問いに大前田は間の抜けた顔をした。
「何でまた……まあ、いいっすけど。ええと、お中元お歳暮と同じ意味のものには同等の菓子に加えて、邪魔にならないようなモンを付けてます。ちょっとしたスカーフなんかは、何かの場で使うことも多いし、そう余計なモンでもないので、まあそういったのを」
「さすが大前田家だなあ。スカーフか。手拭いより洒落ているかもしれないな」
 浮竹が感心してしきりに頷いている。その横で日番谷は大前田からスカーフという言葉が出てきて驚いていた。
「本気のモンには、かなり美味い菓子だけを返します。後々、残らない方がいいっすからね」
「あ、断るんだ」
 京楽がきょとんとして反応すると、大前田は苦笑いを浮かべた。
「そんな暇っつうか余裕がないっすからねえ……だいたい、今年のバレンタインは俺がチョコを作ってましたし」
「ああ、そういや、美味かった。あれ」
 日番谷が思いだして言う。砕蜂の名で贈られてきたケーキは非常に美味で美しかった。大前田が作ったはずだと乱菊から聞いていたが、本当にそうだったのかと大前田の太い指に目をやる。
 大前田はぺこりと軽く頭を下げて、
「お返しを下さるんでしたら、二番隊全員で食えるようにお願いします」
と言って、悠々と立ち去った。
 その後に現れたのは四番隊の荻堂だった。何かの薬品が入っているらしい瓶が大量に入った箱を抱えて歩いてきたのを京楽が呼び止める。瓶がぶつかる硬い音をたてて、荻堂が無表情で首を傾げてやってきた。無表情だが綺麗な顔をしている荻堂は、実はもてるということを日番谷は乱菊から聞いたことがあった。なるほど、適任かもしれないと日番谷は頷く。
「何でしょうか」
「君さ、バレンタインのお返しってどうしてる?」
 京楽の問いに荻堂はもう一度、軽く首を傾げた。そして無表情のまま、
「小さなお菓子に加えて花一輪を贈りますが」
と答える。
「花か。なるほど、その手があったか」
 浮竹が何故かしきりに頷いた。
「特に今は技術局が開発した、色褪せず生花にしか見えないドライフラワーとかありますからね。その辺を……長持ちはしますが、必ず枯れるところも気に入っています」
「どこか意味深なところもいいね。花か、うん」
 荻堂の説明に、浮竹は真剣に頷いている。その様子を半眼で日番谷は見上げていたが、荻堂に眼を向けると、
「特別な場合はどうするんだ?」
と聞いた。荻堂がきょとんとして、
「日番谷隊長は特別な方に贈られるのですか?」

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02月23日(土)
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