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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「イージーライダー」(布施ラインシネマ ワンコインフェスティバル)

ご存じアメリカン・ニューシネマの金字塔的作品です。今回のフェスティバルで、私が一番楽しみにしていたこの作品、昨日レイトにて観てきました。昨夜はチビが合宿、上の二人は給料日直後の土曜日とあって家なんか居る訳もなし。夫一人しょぼくれて残しておくわけにも行かず、「お父さん、今日は晩はどこかでご飯食べて、『イージーライダー』観に行くで。」「『イージーライダー』?なんとかフォンダの出ている、暴走族の映画か?」そうそう、昔の東映の舘ひろしが出ていたみたいな映画でね〜、って違うやろ!さすがは大昔「レッド・ツェッペリン知ってる?」と聞いた私に、「知らん」ときっぱり言い切った男は、感違いもモノが違うよなぁ。
夫は1953年生まれでね、青春時代は70年前後で、8歳下の私はその時代の話が聞きたかったのですが、どうも嗜好のベクトルは大幅に違うようで、夫から聞いた話は「駅前シリーズ」「社長シリーズ」「任侠もの」、及び「シルクハットの大親分」などなど東映のいわゆる「ボンクラ映画」の楽しさでした。だからまぁ守備範囲が広がって得はしたんですがね。音楽もそう。私は滅多にニューミュージックなど聞かず、小学校高学年から既にほとんど洋楽しか聞かなかったのですが(初めて親に買ってもらったレコードは『モンキーズのテーマ』)、結婚当初夫が私に「これええ歌やで」と促したのは、テレビから流れる「氷雨」でした。恥ずかしながら青春時代全盛だったユーミンの曲もあまり知らない私が(ユーミンのレコードは持っていないけど、松村雄策の『あなたに沈みたい』は買ってたりする。この曲聴いて、渋谷陽一が嫌いになったのは、私だけか?)「氷雨」ですから。新婚生活に暗雲立ち込める予感がした、新妻ケイケイ。予測通り、それ以降演歌な花道の主婦と生活が私を覆い尽くしたのは、ご理解いただけるかと思います。
「麻薬で大金を掴んだ二人の若者が、自由を渇望してバイクでアメリカを放浪するロードムービーやん。」と、かいつまんで説明したのですが、「それやったらフーテンやな」「フ、フーテン?ヒッピーやで。」「同じようなもんやないか。」見かけは似てても、根本的に違うと思うよ。ヒッピーは背景に反社会的な思想を持つけど、フーテンはただ社会から逸脱した、自堕落な生活をする人ちゃうん?と言いかけたけど、「お前はまた理屈を言う」と言われそうなので、止めました。そう言えばビジュアル系ロックバンドの男子たちを観て、「化粧したかったら、オカマになったらええやんけ」とも言ってたしなぁ>夫。
つまり夫はこういう作品は苦手なのですね。私も本当は一人で観る方が気楽なんですが、観るのはこの日しか無理だし、夫をひとり家に残すのは忍びないという妻心もあり(夫は寂しがり)。夫もそういう私の気持ちは汲んでいる模様。そうそう、夫婦は歩み寄りが大切なのよ。あぁなんか観る前から気疲れした。制作はピーター・フォンダ、監督はデニス・ホッパー、脚本は二人とテリー・サザーンの共同です。
時代は1969年のアメリカ。メキシコから大麻を密輸して大儲けしたワイアット(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)。真の自由を求めてオートバイでアメリカを放浪することにします。
実は私、多分中1くらいだったと思うのですが、「日曜洋画劇場」でこの作品を観ています。淀川さんは、もちろん大絶賛だったんですが、子ども過ぎたのか当時の私には全然わからず。でも深い意味はあるのだろうと感じたのは記憶にありました。今回無事再見出来て意味もわかって嬉しかったです。まず何故バイクで放浪するかなんですが、あれは「馬」なんですね。ちゃんと描写してあるのに、全然わかっていませんでした。
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08月26日(日)
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