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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「博士と彼女のセオリー」
ただ一つ真実なのは、スティーヴンが立派な学者になれたのは、彼に生きる希望を与えたジェーンだと思います。これだけは誰にも出来ない事です。偉大なホーキング博士が、それを一番理解し、感謝している事がわかるラストが、本当に胸に沁みました。夫婦は別れても、家族の愛は残る。それは二人が選択した事です。

エディは溌剌とした学生時代から、次第に体の自由が利かなくなり、声の出し方まで病の進行を忠実に表現。最後は声を失い目だけの演技でしたが、確かに素晴らしい演技。オスカーも納得です。でも私が彼以上に心酔して観たのは、フェリシティ。可憐で知的な女学生の純愛から、人妻の苦悩、解放された後の一回り大きくなった包容力を堂々と演じ、立派な女の一代記でした。

赤裸々と言いつつも、本当のところはぼかしているのかも?でもそれでいいのです。誰にも知る権利はない。ジェーンが、スティーブンが、この作品を素晴らしいと絶賛しているのなら、この映画は真実なのだと思います。

03月19日(木)
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