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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「空気人形」
自分を作った人形師(オダギリジョー)に会いに行く彼女。そこでの「生んでくれてありがとう」の言葉は、苦しきのみこと多かりきに見える空気人形の人生が、彼女なりに価値のあるものであると見出しているからでしょう。平凡な言葉ですが、彼女の口から聞くと、とても重い言葉です。

ラストは衝撃的でしたが、まぁこのラストしかないかな?彼女はただ愛する人に、自分と同じ幸福感を味わって欲しいと思っていただけだから。

ちょっと不満はありますが、素敵な作品であると思います。勝因は一にも二にもぺ・ドゥナ。グロテスクな場面、生々しい場面もたくさんあるのに、美しいものを観たと感じさせるのは、全て彼女のお陰です。最初は韓国から招いてまで、何故ペ・ドゥナ?と思いましたが、こんな大胆なシーンがふんだんにあれば、日本の若手女優は本人はやりたがっても、事務所がNGだわなぁ。日本の女優さんたちは、この作品を観て是非ペ・ドゥナの女優根性に嫉妬して下さい。女優の裸は、100のセリフよりずっと物語を語ってくれるものです。

10月08日(木)
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