ID:10442
ケイケイの映画日記
by ケイケイ
[928034hit]

■「パフューム ある人殺しの人生」
最後の最後の場面は残酷な寓話的ですが、とても気に入りました。グルヌイユが本当に欲していたものは、求めても求めても、もう手に入らないのですから。サマンサよりレベルの低い女性に、のうのうと乗り換えようとするテレンス・スタンプとは対照的で、グルヌイユの一途さと純粋さを表しているのだと思いました。

クライマックスで首を捻ってしまったので、そこだけ大幅に減点になってしまい、超微妙な感想ですが、完成度と言う点では文句なし。感受性の豊かな美しく素晴らしい作品ではあると思います。でもこれは拡大公開ではなく、ミニシアター系の作品だと思うのですが。一般受けはしないと思います。

原作も読みたいです。ちょっと気になるのは、グルヌイユが憧れた香りを放つ二人の少女は、共に赤毛だったこと。グルヌイユが離れるたびに、雇い主が亡くなってしまうこと。意味があるとは思うのですが、映画では読みきれませんでした。原作を読めばわかるのかな?

03月08日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る