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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「花田少年史  幽霊と秘密のトンネル」
このように市井の人々の豊かな情感は上手く描けていますが、エピソードはやや散漫気味。北村一輝の地縛霊は、逆恨みの種があれくらいでは、納得出来ません。元々性格悪すぎというのは、脚本に芸がないです。安藤希の幽霊も、何故北村幽霊は歳を取らないのに、彼女だけ成長する女子高生になるのか疑問。心温まる、彼女と花田夫妻のエピソードですが、聖子の亡くなり方も唐突です。それと安藤希は悪くありませんが、セーラー服姿には無理があり、もう少し若い子でも良かったかと思います。いきなり北村幽霊が化ける術を使うのも疑問。そんな能力があることなど全然描かれていなかったので、かなり強引です。

とはいえ、エンディングで流れる後日談は、仲良くお弁当を食べる壮太と桂、壮太と壮太の母を託せる人が現れて、晴れて漁師に戻った大路郎を映し、また心和ませてくれます。

実はうちの次男も小2の時交通事故の遭いまして、いっしょに遊んでいた友達が、顔を真っ青にして、「○○君が車に轢かれて、スギタニ君の家のところを、つーっと行ったところで泣いている」と知らされた私は、オムツと哺乳瓶を持って、近所の人に一歳前のチビを預け、急ぎ自転車に飛び乗り、そのスギタニ君の家をツーっと行き、ツーっと行き、ツーッと・・・・・

ツーッとって、どこ?

慌てているので、きちんと聞くのを忘れたのです。この間にも血だらけで泣き叫ぶ次男の姿が浮かび、ほとんど涙目になって猛スピードでスギタニ君の家をツーッと行く私の後ろで、「あっ、お母さん」という次男の声が。後ろを振り返ると、かすり傷だけで、汚い手で泣いた顔を拭ったのか、まだらのパンダみたいな顔の次男がいました。へなへなその場に座り込んだ私。見渡すと見知らぬ大人の人が数人。一番年かさのおじいちゃんが、「この子があんまりお母さんいうて泣くんで、可哀想でな。それであんたが来るまで、みんなで待ってましたんや。」とニコニコ。あんなにありがたかったことはありません。「この人(運転していた人)もびっくりしてな、すぐ警察に電話してはりましたで。きちんとした感じの人やし、もうじき赤ちゃんも生まれるそうや(さすが年の功。話を引き出すのが上手い)。怪我も大したことないみたいやし、塩梅しったてな」とまたニコニコ。皆さんに礼を言って、すぐ病院でレントゲンやらCTを撮りましたが、どこも異常なし。擦り傷と打撲で済み、土曜日事故に遭って、月曜日には元気に学校に行っていました。でもね、乗っていた自転車はぐちゃぐちゃだったんです。我が家にも、聖子のような守護霊がいるみたいです。

09月20日(水)
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