Kozの日記
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2002年09月23日(月) うさぎ

西に傾く立待月を見ながら、

夜の長さを恨んでみた。


寡黙な時間が不安を募らせる。


9月20日…。


「明日十五夜の兎を一緒に見たい。迎えに行く時連絡するね」

「かぐや姫気分なので、明日は迎えに来ないで下さいね。
 そのまま月に帰りそうやから…。」


一体どうなるんだろう?


気は紛れても、思いは紛れない。




月が雲に埋もれた。


月の兎に聞いてみた。

もういいかい?


まあだだよ。

月の兎が答える。


もう一度聞いてみた。

もういいかい?


 ………。


何も言わずに、林立するビルに姿を消した。


そしてかすかな月明かりも、雲のベールでつつまれた。


何も聞こえない。






9月生まれの兎年。

きっと味方になってくれると思っていた。




昨日は十六夜(いざよい)

今日は立待月(たちまちづき)

明日は居待月(いまちづき)

明後日は臥待月(ふしまちづき)

その次は更待月(ふけまちづき)



今度先生に会えるのは、卒業式の臥待月の日。



お月見は平安時代の村上天皇が宮中で観月の歌会を催したのが
始まりらしい。

中秋の明月が一日で終わらないことに感謝!


きっとその日は兎も

もういいよ!って言ってくれるはず。


そう信じて、夜明けにおやすみと告げよう。






2002年09月22日(日) 苦手なこと

スクールの生徒から相談を受けた。
独立するのにこれからすべきことについて。

彼女はまだ24才。
過去にいろんな経験をしてきているせいか、すごくしっかりしている。
経営的な話でも、大人の会話のできる不思議な人だ。


いつもそうだけど、この子と話をすると4時間ってのはすぐ。
その会話の中で「女の子はわからない」という話題で盛り上がった。

彼女も「女」やのに「苦手やわ〜」と…。


共感する部分では、昨日と今日と明日に言う事が変わる!ということ。
そうやんなあ。ほんまにわからへんなあ。



昨日先生からメールが来た。

「疲れたので休憩させてください。
 先生の声で今は元気になれないし、切なくなるだけだから、
 電話も控えて欲しい。」

水曜日以来この調子。


火曜日は一緒に出勤したりと、同じ時間をいつものふたりの調子で
過ごしていたのに。


以前から何度かこんなことはあった。

僕との時間を優先すると必ずこんな結果になる。



先生は自分の時間を大切にする。
だから人付き合いの時間も大切にしている。

僕が優先になるとその時間や、自分の時間が侵食されるのできっと
そうなるのだと思う。

それはわかる。


僕自身、先生のような人間的に理想に近い人に巡り合えたのも初めて
で、まわりから「よっぽどいい人との出会いがなかったんや」と言わ
れることもある。


仕事柄、「出合い」だけをとってみれば、不自由はない。
下は18才から上は限り無く人生の大先輩までの生徒を抱えているし、
会社の代表、スクールの代表、協会の理事…など、肩書きだけ一人前。
年間夥しい程の人の出合いがある。


そう考えてもピアノを習うようになって、先生に出会って、ここまで
気持ちを傾けることのできる人は、残念ながらいなかった。

それだけに手放したくないという思いが強くある。



仕事が忙しい時や何日も出張が重なる時、よく脅されていた。
「私のこと放っておくと、どこかにパタパタと羽を広げて飛んで行く
からね…」


出来る限り時間を取るように頑張って、仕事を社員に任せては今まで
フルで休日をとったこともないのに、時間を作る。


その結果が「休憩」と、こうなってしまう。


予定のわからない先生はほっといて、キャッツのチケットとったから。
お母さんと二人でいくから…。って

確かに仕事の関係上、約束をドタキャンしたこともあるよ。
でも、チケット取る時に聞いてや!

翌日僕の分、違う席でとってくれてた……。


先生の扱い方がまだわからない。
きっと先生の気持ち的には、僕のことを好きでいてくれている。
少なくとも水曜までは。

それは今も変わっていないと思うけど、先生の葛藤はどこからくるも
のなのかまだ理解できない。


普通は理解できるものなんやろうか?


でも先生に完全に心を奪われている。

仕事はガンガン行くことができる?はずやのに、本気の恋愛はちと苦手
なのは自分の思うところ。


あまり気のない付き合いに限って、相手が本気に思ってくれる。
こっちが本気で思うと、それは逆になるんだろうか?

追っかければ逃げて、逃げれば追っかけられるのかな?


この数カ月感で、白髪が増えてきた。
その前までほとんどなかったのに、先生に会う度に「増えたね〜」
とチェックされる。

確かに今年は苦労をしている。
でも、白髪の原因は先生にもあんねんで〜、と思っても先生をそうさせ
ているのは、きっと僕なんだから自分に原因があることで、理解した。


こんなに悩んだ恋愛は今までなかった。これだけ理解に苦しむ人とも出
会ったことはなかった。

こんなに悩んでも、理解できなくても絶対に手放したくないと思える人
だから、真意を知りたいという思いが強くなる。

しかし、連絡を寸断された以上そこから先は強引には真意を知ろうと思
わない。あとは時間に任せるしかない、と思う。


ただ僕の気持ちは落ち着かず、ソワソワしている。やり場のない切なさ
をビールで誤魔化しても寝付かれず、こんな時に白髪が増えるんだろう
と思いながら、朝を迎える。


これじゃ、体が持たない。
何かで気を紛らわさないと…。

バンドのメンバー募集に応募した。
女性デュオ中心のバンドを作るらしく、ドラムの募集だった。

早速、昨日スタジオでセッションというか、オーディションっていうかに行ってきた。

希望者は僕の他もうひとり、なんと小学6年生の女の子。
21時から23時までと遅い時間だったけど、ご両親に連れられて来てい
た。しかもラディックのスネア持参で…。

このバンドはライブバンドを目指しているらしい。でも12才でライブは
できんやろ‥。時間の制約とか、大人の社会とかいろいろ…。

人生経験から来る楽器の「音色」は、君は出せんやろ〜。
と思いながら聞いていた。リズムキープはさすがといったところ。

バンド組んでるの?

「うん」

どんな曲やってるの?

「フージョンとかボサノバとかいろいろ」


そんな時代なんだ…。


ピアノ&ヴォーカルの二人のユニットでは、ライブスケジュールが満
載のふたり。オリジナル中心のいい感じの曲を持っていた。

インディーズレーベルのCDも出している。

バンド編成はその二人を中心にギターとベース。ベースはオーストラリ
ア人という変わった?構成。

来週の火曜日にもう一度セッションがある。

リズム作ることで少し気がまぎれている。が、こないとわかっている
はずの携帯のメールをチェックしている僕がいる。




2002年09月20日(金) 秋が深まり候

水曜日、先生のクラス最後の授業をした。

存在感のあるクラスだっただけに、淋しく思う。

毎週水曜日、必ず先生と会うことが出来ていた唯一の時間が
もうない。



クラス終了から今日で二日目。

今までの事が嘘のように、先生からの連絡も途絶える。
メールをしても、電話をしても応答がない。

メールが来た!と思ってもなぜ敬語になっているのか…。




祝日の月曜日、先生の家に行った。
夕方から二人で自転車に乗って、先生の家の近くの車屋さん
で前に発見したロータスヨーロッパを見に行った。

この車に憧れてもう20年以上も経つ。まだ触ったこともなく、
ましてや試乗したこともなく、いつかは乗りたい…という思い
だけが強くあった。


この日は僕にとって至福の瞬間を迎えた。
走ってはてはいないけど、運転席に座らせてもらい、先生は助
手席に座っていた。エンジンもかけてもらい、感動の瞬間だった。


まだ買うことはできないけど、先生に車の話をする度にこの瞬間
を夢見ていた。


余韻に浸りながら、先生の家で久しぶりにピアノを弾く。
そして、大きなノッポの古時計や赤とんぼ、おもちゃのチャチャ
チャとか、懐かしい歌を先生の伴奏で歌った。

お母さんと一緒に食事をしたり、その日は泊まった。


朝先生と一緒に出勤した。雨が降っていた。
満員電車の中、先生といることが幸せに思えた。




先週はランチでうどんを食べるために、四国まで行った。
「さか枝」というお店。
注文の仕方が異なり、先生も僕もおどおどしながらぎこちなさ
を楽しんだ。

こんな充実した時間はあっという間に過ぎた。


先生はクラス終了と僕が年末まで超多忙な日々を送ることを見
込んで、水曜日にお茶、金曜日に着付けを習い始め、週末はボ
ランティアなどスケジュールを詰めている。

僕は月曜日21時までミーティング、火曜日、木曜日はスクール
水曜日、金曜日はスクールの入学説明会、そして新たなクラス。
週末は現場など。

きっと先生はすれ違う時間を予測しての計画を立てたんだろう。


そっけなさも、連絡が途絶えるのも自己防衛?なのか…。


このパターンに慣れるために暫くこんな状況が続くのかも。



秋が深まる。肌寒さを感じる度に、切なさが増す。



週1回の水曜日のクラスがこんなにも重要だったとは…。



もう少し我慢すれば、また一緒にピアノが弾ける。

もう少し我慢すれば、同じ時間を過ごせる。

そう信じていたい。


2002年09月11日(水) バタバタは続く…。

東京、横浜で仕事を終えた。
いろんな事に疑問を感じたこの数日間。


横浜で…。

資格試験を受ける前にもっとすることあるんちゃうの!?
プロでやってるとは思えない程、レベル低い。
情けない………。

君ら受験するの百年早いんちゃうの?
あー。切ない。

でも現実を否定はせずに自分はマイペースを守ろう。

ぼやくところがないからついつい、こんなところでぼやいて
しまう。まあいいか…。


今夜から、SEの制作に入る。
キーボード、ドラム、音色の選択を入念にするつもりが、
テーマのイメージがわかない。

映像の編集はなんとかなりそうだが、構成が今イチ納得できない。
新しいビデオ編集ソフトを導入しても、すぐには理解できず、
なぜかあきらめモードのままでいる。




そんな仕事の中でも、9月25日に卒業する先生のことで頭がいっぱい
やし、年末まで続くバタバタが先生との距離をあけないようにどう
すればいいか、問題は山積み状態。


最近はピアノに関して、ご無沙汰しているので先生というよりは、
もう一人の女性として見ている。

15才の年の差はかなり引っ掛かるようだ。
ただ、ヒッキーのことで少し気は楽だけど。


仕事とプライベートの境界が曖昧な今の立場。
プライベートを尽く犠牲にしてきた。

独立してからもうそろそろ10年を迎える。


そしてピアノの先生ではなく「君」と僕の中ではお互いの存在を
認識しあっている。と思う。


そんな君との時間を仕事に翻弄されたくない。

君の友達を何人も紹介してもらった。
君と同じような年齢の人ばかり。

デートや旅行に行く友人を横目に、君はまだ僕に付き合ってくれている。
落ち着く年ではないのに、少しでも僕のそばにいようとしてくれている。


君の大切な時間を仕事のせいで台なしにはしたくない。
僕もそろそろ普通の生活がしたい。

年内いっぱいが正念場になる。


バタバタの中で、足掻く僕がいる。


さあ、仕事に戻ろう。





今日街で、ラディックのスネアを持っている若い男の子を見た。
時代は変ったかな?


まあいいか。


SE…。



頑張ろう。






2002年09月03日(火) バタバタ!

昨日で卒展が終わった。

大盛況だった。
みんなよく頑張ったね。

欲目ではないけど、先生(ピアノの)の作品がすごく
かわいくて、人気物だったね。

子供達の心をしっかりと捕らえていたと思うよ。

他の人の作品もホントよかった。

みなさん、この一週間お疲れ様でした。

これでもうすぐ卒業ですね。

第11期を迎えて、みんなに出会えて、本当に良かったと思う。
卒業生も100人を越えたけど、なぜかこの11期生には特別な何
かを感じる。個人的にね。

今月で、みんながもうスクールにこなくなることを考えれば
淋しくてしかたないけど、また会える日を楽しみにすること
もできるから。

クラスもあと2回…。


今日から週末まで東京、横浜へとへと出張。
講師と、試験官と…。

これが終われば少しは楽になるかも。


ピアノに触れない時間が切ない。




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