17歳で、愛に出会いました。
人を愛する喜びを知ってから
あたしの人生は大きく変わってしまいました。

2011年05月15日(日) 25歳の私。

吐き出せない言葉を、いつから考えないようになっていたのでしょうか。


もう少しであたしは26歳になる。

17歳のころには考えもしなかった。
26歳のあたしが、どこで、誰と生活しているのかなんて。


今お付き合いをしている彼は、8歳年上。
離婚歴が2回あって、小学生の息子が一人いる。

会社の同僚で、誘われるまま付き合うようになって5か月。
同棲し始めて4カ月。


学生時代に付き合っていた彼のことを、
母親は良く思っていなかった。
今の彼も同じ。

離婚歴が2回もあって、子供の居る彼のことを、
母親は良く思っていない。

実家から遠く離れたところで仕事をしている私を、
心配してくれているのだろう。
そして、私が彼と同棲していることを知らない。


年上の彼は、寛大な心で私のミスを許す。
そして、考えすぎるあまり、一人で傷つく。
針ねずみみたい。
淋しくて不安になるうさぎではなく、
傷つくことを恐れて針を立てる。

時々声を荒げる彼は「俺」と言う。
不機嫌な時にしか言わない言葉を使う。
どこで地雷を踏んだのか私にはわからない。
ただ謝り、嵐が過ぎるのを待つ。

同棲を始めてから、帰る家が無くなった。
社宅はあるものの、生活のほとんどが彼の家にある。
自分の家では日常生活すら送れない。


日曜の午後、彼の機嫌を損ねた。
家に居られず、まだ静かな歓楽街を彷徨った。

結局2時間後には自宅に戻るしかなかった。

財布と携帯と煙草を持って彼の家を飛び出して、
行く宛てなんて無いのだ。
この街には友達だって居ない。
仕事上の付き合いでしか、人と関わってこなかったから。


久しぶりに実家に帰った時、両親が言った。
「こっちに戻っておいで。仕事も頼んでおくから。」

親のコネで入社したわけではない。
それでも、まだコネはある。
異動させてもらえるよう、私の知らないところで話は進んでいた。

彼と離したい両親。
不安になる彼。
どうして良いのか、自分がどうしたいのか分からない私。


彼と過ごした5か月。
引っ越してきたばかりで不安だった私を、
外の世界に連れ出してくれた彼。
年末年始に体調を崩した時も、
ずっとそばに居てくれた彼。
妊娠したかもしれない、と打ち明けた時に、
戸惑いながらも「ずっと一緒に居れる」と喜んでくれた彼。
寛大な心で私を許しながら、
一人で傷ついている彼。


訳が分からないと泣けるほど子供ではなくなって、
自分の道を決められるほど大人にもなれていない私。

両親の勧めるまま地元に戻れば、
きっと彼のことを忘れて新しい生活をするだろう。

彼が言う「愛してる」は不安の表れでしょうか。

私が言う「愛してる」は罪悪感の表れでしょうか。




今夜も帰る家を探して、謝罪の言葉を探して、
機嫌を損ねないよう吐き出せない言葉は、なかったことにする。


 <きのう  もくじ♪  あした>


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